「お庭番」で事件事故を未然に防げ【「サンダーバード(国際救助隊)」に学ぶこと②】


過日の痛ましい海難事故の報を聞き、ジェフ・トレーシー率いる民間組織「国際救助隊」が主人公の特撮ドラマ「サンダーバード」(1965)のエピソード「恐怖のモノレール」を思い出した。

ストーリーは・・・

ある事業家が救助隊のロンドン駐在の秘密隊員であるペネロープの屋敷を訪れ、🚝の投資話を持ち込む。胡散臭さを感じたペネロープは「知り合いの金持ちを紹介する」といなしてジェフ・トレーシーに連絡する。ジェフは「私が《知り合いの金持ち》かね」と苦笑いしつつ、エンジニアのブレインズを同行させて🚝に試乗するがそこで予想外の事態が起こる…というもの。

サンダーバード「恐怖のモノレール」

流石と感じるのは最初にペネロープから連絡を受けた際のジェフの台詞。

「救助活動も大事だが事件を未然に防ぐのはもっと大事だ。調査大歓迎だね」

実は「国際救助隊」は宇宙ステーションで世界中の通信を傍受しており、情報を寄せる秘密隊員もペネロープのみならず世界中にいる設定。つまり平時から危機の芽を探っているのだ。

現実でも事件、事故が起きてからの対応ではなく「お庭番」(スパイ)的情報収集活動により危険をあらかじめ察知し、必要な処置を講じる姿勢に転換しないと同様の事態が繰り返される可能性大。例えば取引先や出入り業者を装って会社の様子を探れば提出書面との矛盾点などすぐ発見できるはず。

🚝に乗ったジェフは「(安全面の)手を抜きすぎですよ」と指摘したブレインズにこう言った。

「(この事業家は)お金もうけのことばかり考えているようだ。彼にはこういう(ひとの命を預かる)ビジネスは不向きだ」

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