楽しい仕事したかったら自分の武器は知っといた方がええよ

どうも、チョモランマ服部です。今日は漫画描いてて気づいた「自分の武器を知ること」について書きます。

この文章は漫画家さん向けですが、他のお仕事にも当てはまるのかな?書きます。

僕は約6年前に漫画家としてデビューしました。

絵を描く事が好きでした。それを見せて人に喜んでもらうのが好きでした。親にも友達にも「お前は漫画家になるんだろうな」といつも言われていました。

もともと小学生の頃から「魔法陣グルグル」が大好きで、真似して描いた「ワニのぼうけん」という漫画を毎日描いて学校の先生に見せていました。

30代くらいの女性の担任だったんですが「チョモくんのマンガは面白いね、また描いたら見せてね」と言ってくれました。(すごくいいシーンなのにペンネームのせいで台無しになっているのは気にしないで下さい)

…なので漫画家になる事は僕の中で当たり前で、むしろ「漫画家になってない自分は何なんだ?なんか生きてる意味ある?誰に頼まれた訳でもないのに勝手に食べ物を食べて咀嚼して勝手に消化する生き物じゃん」くらいに思っていました。

問題は、ここからです。漫画家になってから。

6年間、誰にも相談できず(悪い癖)1人で悶々と悩み続けていた事があります。それは「自分はどういう作家なのか??」という問題です。

漫画を描かれている皆さんは、「描きたい漫画」と「描ける漫画(技術的に)」があると思います。

でもそれを思い通りに描けている人は少数だと思います。

何でもそうですが世の中って「個人的にはやりたくはないが世間的に求められている事」の方がお金を頂ける事が多い気がします。

例えばお笑い芸人さんだってネタがやりたくて芸能界に入ったのに「司会」「コメンテーター」だったり。俳優さんにしてもそうですが「歌手」「タレント」「テレビショッピングでわーすごーいて言う仕事」声優さんも「ラジオ」「アイドル」…

別にそれらの仕事を馬鹿にしているつもりではありませんが、「本来やりたかった楽しい仕事」はやはりそう簡単には楽しく出来ませんよね、という例として紹介しました。そりゃそうだ。わかってるけど。世の中ってやっぱりそうなんですよ。

そうなってくると「描きたい漫画」はすんなり描けないのでは?と気づいてくると思います。(センスあり過ぎる人は全然別だけどね)

時代も移り変わっていくので「萌え系」「ゆるゆるマンガ」が流行っているので照準を合わせに行ってたら「異世界転生モノ」が流行って慌てて舵を切りなおしたら「グルメ漫画」「エッセイ漫画」が流行って…

僕は「ゆるゆる女子高生マンガ」が描けた時にはとっくにブーム終わってました。CHIKU-SHO!

いくら「描きたい漫画」があっても時代には合わなくなってくるんです。流行りは繰り返すものなのでちょっと待ってみてもいいかもしれませんがその事にはドロップアウト、ノーマネーでフィニッシュしてる頃だと思うのでオススメしません。

そんな時代にどうやって対応していけばいいのか?自分なりに考えたのは、やっぱり「自分ってどういう作家なのか?」を自分自身で知っておく事だと思います。

何が好きで何に興味があって何が得意なのか、自分自身でわかっていない人がいざとなった時戦えるでしょうか?

結局は自分の可能性をなくなりかけの歯磨き粉のチューブを絞るみたいに「何かないか何かないか」って出していく商売だと思います。同時に「自分はこれができる!」というアピールもしていかなければなりません。

楽しい仕事がしたいからこそ、そのチャンスを見逃してはならないんです。いつか来る絶好のタイミングで突撃してチャンスを射止めるためには「自分の武器の特性」がわかっている事が重要です。

常に自分を客観的に観て自分は〇〇寄りだな、この〇〇というジャンルの中でも通用するため技術を磨こう。とか、自分は〇〇だから〇〇も描けるのでは??とか「自分は何ができるんだ」を知っておくと漫画家はいい仕事が出来るんじゃないかなって思いました。すぐ動ける為の準備運動は欠かさずに。という事です。

楽しくない漫画って描いてて出ちゃうんですよね。「あーこの作者描きたくないんだろうな」って、それが出ちゃう人はそれが必要だと思います。(僕もそうなので)

偉そうに長々と書きましたがどうしていいかわからない人の参考にしてほしいです。僕自身もまだ全然悩んでいるので間違っている点もあると思います。

結局ずっと悩んでるんだろうなぁ〜


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