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鬼、ジャイアンそして私

この鬼、まさにジャイアンじゃない。そして、あるライター(Writer)のNoteを読み終えたら、これ、私じゃない?!と思った。

鬼の九十九塚 日本昔ばなし
あらすじ
昔、大分県由布院に塚原という里があった。この里では作物もよくとれ、人々は平和に暮らしていた。ところが、毎日夜になるとこの里に恐ろしい鬼どもが現れ、家を踏みつぶし、畑を荒らし、村人を散々苦しめていた。

鬼の九十九塚 日本昔ばなし 

急に現れて、腕力で人を苦しめるって、まるでジャイアン。こういう子っているよなあ、、と思いながら読んでいたら。なんと、神が鬼を騙して人々を助けた。


『湯布院寄行』には、湯布院の塚原高原に伝わる『九十九塚伝説』が物語の重要なシーンで使われている。『九十九塚伝説』のストーリーは諸説あるようだが、大まかな流れは<人里に住みたいと願う鬼に対し、神が『一晩で100個の塚を作ったら要望を聞こう。でも間に合わなければ、二度と人里には来るな』と交渉する>というものだ。

<鬼はとてつもない速さで塚を作り、あとひとつで100個を完成させようとした瞬間、土の神が鶏の声の物真似をし、朝の合図をした。『間に合わなかった』と誤解した鬼は、岩屋に帰っていき、人々は平穏に暮らしましたとさ>と終わる。

鬼は本来であれば目標を達成できたのに、神に騙された挙げ句、里の仲間に入れてもらえない。

魔法の言葉を書き換える

神は鬼を騙したのだ。
神は鬼を「ハズレ」にしたのだ。

子供の頃、この昔話を見ていて、一件落着!悪者は出ていく。と、思っていた。
今、大人になった私は、鬼の立場にいる。もちろん、暴力も振るわないし、人一倍仕事をこなす。ただ、鬼なのだ。

お局「アジア人は、肌綺麗だからねー。」
私「ねー。私も日本に帰るたびにそう思うわ〜。」

局「アジア人だったら、これやってるしょー。」と言って、中国武術 の真似をする。
私「わー、うまいね〜!!!教えて〜。」

私をアジア人という変わり種に仕立て上げようとする奴がいた。うまい交わし方を日々学んでいたが、結局、私はそこを辞めた。

ホームドクターから、これはモラルハラスメントだから、職場の上司に話すようにと言われた。でも、どうして今?逆流性胃腸炎や蕁麻疹の症状が出てまで、どうして我慢していたのか?と、聞かれた。

この問いに答えられなかった。今、一つ目の答えをNoteに見かけた。

「かけがえのない存在」になりたかった。

世の中には代わりはいくらでもいた。それはサラリーマンでも物書きでも同じだ。どうしてもあなたでなくては困る、そんな仕事はこの世に存在しない。すべての仕事は「でも代わりはいる」で回っている。

『湯布院奇行』

残念ながら、自分は「おもしろい」レベルにまで到達しなかった。代わりがいるレベルの「変わっている」人間は中途半端すぎて、行く宛がない。

魔法の言葉を書き換える


アジア人であるマイノリティとしての私に、この言葉は響く。
マイノリティ、日本昔ばなしの鬼、その立場に私は今いる。
だから、特別に優秀でいる事を自分に課した。
「できる人じゃなきゃいけない。何故なら私はマイノリティだから。」


Biografiearbeitを通して、この呪縛から解放されつつある。今日は半年ぶりに、楽器に触った。交響曲のメヌエットの序奏は、すでに始まっている。



閃きの文章は、こちらです。


Biografiearbeit
アメリカのロバート・ニール・バトラー(1927-2010)が提唱したライフレビューという概念[]では、多くの人が年をとるにつれて過去の人生の意味を理解する必要性を感じるとされています。自分自身の過去と向き合うことで、安心感を得、自信を持ち、年を重ねるという困難な状況にうまく対処することができます。経験した過去を回顧的に評価することで、伝記を統合することにつながる可能性がある。その時に意図したことと、実際の人生の歩みとの乖離をなくすか、少なくとも小さくすることができるだろう。バイオグラフィーの仕事には、3つの目的があります。
強化
自分の過去と向き合う力を身につける
話をする勇気を伝える
古い世代の記憶を隠された宝物として認識する
再建
個々の物語を復活させる
自分の伝記を総合的に理解する
統合
肯定的な処理は、分裂、矛盾、失敗を調和させます
得られた知識は未来への資源に変わる

Wikipedia 



交響曲
交響曲は一般に「多楽章からなる管弦楽曲」といわれています。
楽章の数は、3楽章か4楽章が普通。
もっともオーソドックスなパターンは、第1楽章(ソナタ形式で書かれた速めの楽章)→第2楽章(ゆったりとした楽章)→第3楽章(メヌエット Menuett、minuetto などの舞曲)→第4楽章(盛り上がるフィナーレ)です。
ちなみに「ソナタ形式」とは、ごくごく簡単に言ってしまうと、「はじめに曲のテーマが現れ、その後別の展開がしばらくあって、やがて最初のテーマが再び現れる」といった、「曲の流れの基本のかたち」です。
物語になぞるなら、「起承転結」みたいなものです。