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The Philippine Madrigal Singersの来星演奏会

The Philippine Madrigal Singersの来星演奏会に行ってきました。(「星」とは、シンガポールのこと)

会場は、シンガポール最高の芸術センター エスプラネード - シアター・オン・ザ・ベイです。

https://www.visitsingapore.com/ja_jp/see-do-singapore/arts/performance-arts/esplanade-theatres-on-the-bay/より

きっかけは2ヶ月前。チケットが販売になったころ、「まだいい席残ってるよ!」と合唱団のチャットでこの演奏会のお知らせが来ました。The Philippine Madrigal Singersの存在は知らなかったのですが、演奏会のwebサイトや演奏動画を見てみて、「これは聴きたい!」と思い、私もチケットを取ったのでした。

トップ画像もこちらも、https://www.esplanade.com/whats-on/festivals-and-series/series/voices-series/the-philippine-madrigal-singers#synopsisより

演奏会は2/25(土)19:30開演。当日午後は合唱団の練習があったので、他のメンバーと食事をしてから会場に向かいます。このあたり、なんだか日本で合唱をやってたときと重なります。週末はたいてい練習してたので、演奏会などがあると、練習の前後にみんな行ったものでした。

会場に着くと、シンガポールの演奏会ではもうおなじみのこの看板が。プログラムはQRコードで読み取り、各自スマホで見ます。プログラム自体は、エスプラネードのWebサイトからPDFをダウンロードして、誰でも見ることができます。

合唱団仲間とおしゃべりをしながら、会場に入ります。

「この合唱団の演奏を聴くのははじめて?」
「うん。人気なの?」
「うん、full house(満員)だよ!彼ら、座って演奏するんだよ」
「へぇ~そうなんだ、すごいね」
(ーーー座って?)

会場に入ると、ステージの上に確かにイスが丸く並んでいて、隣にギターやドラム等も置いてあります。本当に座って演奏するみたい。

プログラムを読むと、確かにこの合唱団のスタイルとして、半円型に座って歌うと書いてあります。

The group’s virtuosity across a vast repertoire range, its continuing promotion of Filipino choral works and the rousing and deeply emotional impact hat each performance has on all audiences the world over, as they sing in the distinctive set-up of sitting in a semi-circle without a conductor, have established their reputation as a pioneering force in choral music and an
inspirational role model for other choirs.

幅広いレパートリーでフィリピンの合唱作品を普及し続け、また指揮者なしで半円状に座って歌うという独特のスタイルで、どの演奏でも世界中の聴衆に感動と興奮を与えていることから、合唱界のパイオニアとして、また他の合唱団の模範となる存在として高い評価を得ています。
演奏会プログラムより。和約は筆者。

さあ演奏のはじまりです。途中、演奏者自身によるMCで曲の紹介やこの演奏会にかける想いの紹介をはさみながら、演奏会は進みます。今回の来星は、コロナ禍をはさんで3年振り。チケットは完売。満員のお客さんが歓迎して演奏会ははじまりました。

本日のプログラムはこちら。最初はルネサンス時代の曲からスタートです。Thomas Morleyの Fire, Fire My Heart は情熱的でポップな感じ。全く昔の曲に感じませんでした。こんな曲があるんですね。Juan del EncinaのMas Vale Trocarは、スペイン文化が根付いているフィリピンの合唱団だからか、堂に入っているように感じました。

演奏会プログラムより
演奏会プログラムより

一番いいなと思ったのは、インドの曲のメドレーです。休憩中に会ったインド系の合唱団メンバーによると、メドレー2曲目のEkla Cholo Reを作曲したRabindranath Tagoreは、インドの有名な作曲家なのだそう。

「インドの曲、すばらしかったね!どうしてフィリピンの合唱団が、あんなにインドの曲になじんでるんだろう」
「ぼくたちだって、ラテン語や日本語の曲を歌うでしょ?」

ーーーそういうものかな?

後半では、Frozen2 Suite(アナ雪2の組曲)で大盛り上がり。物語を観ているような気持になりました。隣の席の小さな女の子は眠ってしまっていたのですが、お母さんに「アナ雪はじまるよ」と起こされます。しばらくステージをながめた後、私のほうを見てにっこり。「It's Elsa's song!(これ、エルサの曲だよ!)」とってもかわいかったです。来ているお客さんの幅が広いのも、この演奏会の特徴でした。合唱ファン以外が大勢来ているみたい。

最後は、The Philippine Madrigal Singersのミッション「希望と平和を演奏を通して届けたい」、というメッセージのこもったBarry ManilowのOne Voiceでお別れです。

この後、リクエストに応じてアンコールが何度も演奏され、大盛り上がり。さらに会場を出たところでゲリラライブでお見送りがあり、こちらも大盛り上がり。シンガポールでの人気ぶりがうかがえました。

「もしサポートいただけるなら、外でTシャツのお土産があるので、買っていってね」ということだったので、Tシャツを買ってきました。すっかりファンです!

The Philippine Madrigal Singersの愛称「madz」がプリントされています。練習の時に着よう!

来日演奏会はなかなか無いかもしれませんが、演奏はThe Philippine Madrigal SingersのYouTubeチャンネルからも聴くことができます。よかったらお聴きください。

では!

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