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シンガポールの合唱団で入団オーディションを受けてみた

こんにちは。今回は、シンガポールの合唱団で、入団オーディションを受けてみたお話です。

実はこのオーディション、1年前にもお知らせを見ていました。よさそうな合唱団だな、と思ったものの、仕事が忙しくて躊躇しているうちにその時はタイミングを逃してしまいました。今年は思い切って挑戦してみることに。

どんなオーディション?

2023年に各種コンサート、コンクールでの演奏を予定している合唱団で、メンバーはオーディションで決まります。

オーディション課題は以下のとおり。

  1. 次の曲の最初の2ページを歌えるようにしておく(言語の正確性は評価しないので、フランス語はベストを尽くせばよい)
    Charles D'Orleans作詞 Claude Debussy作曲 Trois Chansons III. Yver, vous n'estes qu'un villain;

  2. 当日その場で渡される別の曲の一部を、初見(Sight-sing)で歌う

上記1. 2.とも、オーディションではカルテットで歌う

どうやって準備する?

申込期限が書いてない(!?)のでなかなか決心がつかなかったけれど、オーディション日は決まっているので、数週間前にえいやっと申し込み。

楽譜を読んでもイメージがわかないので、まずやったことは音源探し。

見つけました!

ふむふむ。なんだか楽しそうな曲。歌い慣れたら、畳みかけるように歌うのが楽しそうです。

次にやったのは、MuseScoreでの音源探し。ピアノが弾けないので、自分で鍵盤を叩いて音取りをするのは私には一苦労。昔の曲であれば、誰かがMuseScore上で音源を作って公開してそうです。クリスマスコンサートで急遽O Magnum Mysteriumを歌うことになったときにこのMuseScoreの便利な機能に気づき、スマホにアプリも入れているので、使わない手はありません。

こちらも発見!偶然にも、O Magnum Mysteriumと同様に、John __Smithさんという人が音源を作って公開していました。

通勤時間にはMuseScoreと音源を聴くことにします。昔は音源といえばCDで探すしかなかったので、便利な時代になりました。

MuseScoreのスマホアプリ画面

音は取れた気がするものの

通勤中に聴いているうちに、音はなんとなく取れました。問題はスピード。演奏音源を聴くと、めちゃくちゃ速い!あっという間に小節が進んでいきます。フランス語に不慣れなので、演奏音源を聴いても音と楽譜上の歌詞がいまいちリンクしません。

演奏音源と一緒に歌うのはあきらめて、MuseScoreで自分のパートや他のパートとの和音を確認しながら練習します。

なかなか落ち着いて練習できなかったものの、ようやく時間を作って自分でもキーボードを叩き、音を確認しながら歌います。

一箇所、ソプラノの音と取り違えて覚えてるところ(赤く塗った箇所)があることに気付いてヒヤリ。ギャー!!気付いてよかった!!

他パートと歌えるようになったら、次は言葉です。フランス語の発音は評価対象外とはいえ、演奏音源を聴いても速すぎて耳コピもできません。

時間がない、ない、とオーディション当日、半泣きになりながら、単語を検索して、発音を聴きます。一つひとつの単語の発音や意味がわかると、演奏音源を聴いても単語のまとまりがわかってきます。これ、早くにやっておけばよかった…!

歌詞をGoogle翻訳で訳したら、文章のまま読み上げてくれるのでしょうか。話題のChatGPTに、「ゆっくり読み上げて」とお願いしたら、やってくれるかな。

そしてオーディション

ぎりぎりまで準備してたオーディション、自分としては大変よくできました!

あぁ緊張した。こんなに緊張して歌ったのは久しぶりです。

会場に行くと、一緒にオーディションを受ける人や顔見知りのスタッフから、「Hi! Are you ready?」と聞かれ、「うん!たぶん!」なんて笑って答えたけど、内心ヒヤヒヤ。となりのとっても歌えそうな人が「No~!」と言ってるのを聞くと不安になります。

「この曲、難しい」という私に、他パートの人が「そうだね、アルトのパートソロからはじまるから、アルトはリードしないといけないもんね」と言い、余計にプレッシャーを感じます。私が歌えなくてそもそも曲がはじまらない、という事態は、この曲の楽譜を見た時に脳裏をよぎってました。現実になりそうで怖いから、忘れようとしてたの!それを言わないで〜!

MuseScoreより。アルトのパートソロで曲はスタート。

でも、オーディション開始前に雑談していると、「この曲、めちゃくちゃ速いよね」「音源聞いても全然言葉が聞き取れなかった!」という話題になり、みんな思うことは一緒なんだなぁと、この即席カルテットに妙に一体感を感じます。

「私はこの演奏聞いたんだけど、やっぱり速くて全然わからなかった!」とApple Musicの画面を見せたら、きょとんとされました。あ、日本語表記だから分かりにくかったね…。

気になる結果は

気になるオーディションの結果は、まだ分かりません。そういえば、いつどうやって結果が知らされるか、初回の練習が何日かも知りません。聞いておけばよかった。でも、ベストは尽くしたので、あとは待ちましょう。

そういえば、オーディションというものを受けたのははじめて。自分で練習して歌える状態に仕上げておく、ということを、私はこれまでほとんどやってきていませんでした。今回のオーディションで見られていたのは、本番までの限られたリハーサルに、歌える状態で臨める歌い手がどうか、だったのかなと振り返ると思います。

そう考えるとMuseScore頼りなので、オーディションに通ったときのことが怖いけれど。何事も最初は背伸びしながらなので、もしチャンスが与えられたら、がんばってみます!

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