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独自CMS開発プラットフォームでモダンなWeb技術を広める!「SuperX」開発者インタビュー

こんにちは。ちょっと株式会社の広報、ゆうせいです。

今回は2023年12月1日に情報を公開した、ちょっと社の新サービス「SuperX」について、代表の小島と開発責任者の伊藤にインタビューしました。

Jamstackを中心とした受託開発のイメージが強いちょっと社ですが、実は秘密裏に自社サービスを作っていたんです…!ついにベールを脱いだ独自CMS開発プラットフォーム「SuperX」とは一体どんなサービスなんでしょうか?

登場人物について

代表取締役 CEO 小島芳樹
ソーシャルゲーム・UIデザイン・SaaSなどの会社を経て、2019年4月にちょっと株式会社を創業。Webデザイナー・フロントエンドエンジニア・BizDevなどの経験をもとに、現在は主に新規事業の企画やマーケティングを担当している。

技術基盤部 部長 伊藤大知
2022年2月にちょっと株式会社に入社。これまでエンベデッド開発といったローレベルや、高負荷なシステム、Webアプリケーション開発など、フルスタックな経験を積み、マネジメントや、AIサービス会社のCTOも経験。ベターシステムアーキテクトを目指している。

小島と伊藤は以前同じ会社で働いていたことがあり、一緒に働くのはちょっと社で3度目。前職では小島がディレクター、伊藤がエンジニアとして、大手企業の新規事業立ち上げを行っていました。現在、伊藤は社内のエンジニアがより開発しやすくなる環境づくりや新規事業を担う技術基盤部の責任者として、ちょっと社の技術力を支える屋台骨となっています。

新サービス「SuperX」とは?

伊藤と小島の写真。ちょっと社オフィス近郊にて撮影。
伊藤と小島、ちょっと社オフィス近郊にて

ーー今回は新サービス「SuperX」ついてお聞きしていきます。まずは「SuperX」とはどんなものなのか、簡単に教えてください。

小島
一言で言うと、独自CMS開発プラットフォームになります。世界中にはWordPressをはじめとする、たくさんのCMSがありますが、SuperXは各社ごとにオリジナルのCMSを、フルカスタマイズで構築できる開発プラットフォームです。CMSではなくて、CMSを作るためのプラットフォーム。

例えばWordPressは、どの会社の誰がログインしても同じ管理画面が出てくると思うんですけど、サイトによって必要な機能はそれぞれ違います。これまではそれをCMSの中にあるカスタマイズ性で実現してきましたが、大規模なサイトや大きな企業ではカスタマイズに限界があり、結果的にフルスクラッチで独自のCMSを構築していることもありました。

独自CMSを作れば、管理画面をその会社専用に構築できるので、その会社の使いたい機能によって見た目を変えられますし、社内独自のシステムとの連携などもとてもスムーズに行えます。しかしフルスクラッチの開発にはたくさんの時間とお金が必要なので、なかなか実現が難しかったんです。そこでSuperXはそのコストを大幅に下げてスピーディにすることができる環境を用意しました。ゼロから部品を作るのではなく、プラモデルのように部品を組み立てて独自CMSを開発をすることができるプラットフォームなんです。

ちなみにSuperXという名前には、これまでの体験=エクスペリエンス(Experience)を超越する(Super)という意味を込めています。その体験というのは「ユーザー体験」「開発者体験」。そして新幹線・超特急(Super Express)のように、スピーディに作れて、サクサク動くという意味も含めています。

少し笑顔で話す小島の写真。ちょっと社オフィスにて撮影。

ーーなぜオリジナルのCMSを開発するプラットフォームをつくることになったのでしょうか?

小島
ちょっと社は、この2年半ほどはモダンなフロントエンド開発に力を入れてきました。なのでご存じの方はJamstackサイトの受託開発をやっているイメージが強いかもしれません。この2年半で100本以上のプロジェクトを続けてきた中で、クライアントの層が変化し、だんだん大規模なサイト、何千〜何万ページもあるサイトのリニューアルや、テンプレートを用意して数百個のサイトを構築したいというニーズが増えてきました。

これまでは既製品のCMSに組み込んで提供してきたのですが、やっぱりどうしてもできることに限界があるんです。なので毎回ほぼ独自のCMSをつくって提供するしかない状態になってきてしまっていたんですよね。

伊藤
多くのJamstackサイトを開発してきた中で、社内に少しずつ知見が貯まってきて、知見を持っているエンジニアもたくさんいます。知見があるということは、同時にペインもあるということです。

実例で言うと、10年以上運営されていて、画像だけでも何十万枚もあるサイトを扱ったことがあります。お客様の課題を解決するためには既製品のCMSでは限界がありました。そこでAWSを使って独自のCMSを作り、既製品とオリジナルの2つのCMSをインテグレーションすることで何とかお客様のやりたいことを実現したんです

画像を管理するアプリケーションであったり、プレゼント応募管理システムであったり、これまでのCMSではそういった少し複雑なデータの管理は難しいです。また、クライアント独自のユーザー認証基盤もあって、それらと連携、通信するためには独自開発する必要がありました。

実はこれまでも同じような事例はあって、既製品CMSを思い切りカスタマイズして実現してきましたが、管理画面が複雑になってしまい、お客様の学習コストや運用コストが高くなってしまうなどの課題がありました。

少し笑顔で話す伊藤の写真。ちょっと社オフィスにて撮影。

小島
既製品のCMSに合わせて機能を組み込んで、やりたいことはなんとか実現していたんですが…。お客様の使い勝手や、体験としては僕たちが提供したいものには届いていなかったんですよね。

伊藤
なので発想としてはシンプルで、既製品のCMSとフルスクラッチで作る独自CMSの、ちょうど中間点にあるいいとこ取りをしたいというアプローチをする方針でSuperXを作っていきました。普段から受託事業として様々なお客様と接する機会があり、課題を感じているターゲットユーザーが見えているので、進めやすいところがあったのも事実です。

小島
実はSuperXの1社目のお客様は、僕らがまだ企画構想段階の時点で契約を進めてくださり、まずはそのお客様に向けてプロトタイプ版を提供するような形で開発が進んでいきました。初期開発を進める中で、さらに他のお客様への提案を行い、現在は5社ほどへの導入準備を進めています。

他のCMSと比べた「SuperX」のメリット

小島の肩越しから見た伊藤の写真。

ーーSuperXを使った開発にはどんなメリットがありますか?

小島
ページが数千〜数万、PVが毎月数千万あるような大規模サイトや、チェーン展開している事業などで数百を超える量産サイトなどを、これまでよりもスピーディ・低コストで作ることができます。さきほども述べた通り、CMSに必要な部品となるものを用意しているので、フルスクラッチで作ると3ヶ月〜半年ぐらいかかる開発が、わずか1ヶ月程度になった事例もあります。

伊藤
カスタマイズの柔軟性が非常に高いので、さまざまなシステムとスムーズに連携ができるのも注目してほしいポイントです。例えば社内の商品データベースAPI連携した入稿画面を構築したり、SuperXで作った入稿画面からお客様のシステムにデータを反映させることも可能です。

ーー別々のシステムを使っていて、それぞれで更新作業が必要なこともSuperXのみで可能になるということですね。

伊藤
既存のものだけでやろうとすると、どうしてもワークフローが複雑になってしまい、複雑なワークフローに担当者が合わせて作業しなくてはいけないのが現状です。そのワークフローを最適化できます。

小島
これまでは「それは仕様なのでできません」ということがよくあったと思うんです。でもそれはある意味で殿様商売的なところがあって、開発者の都合だったわけですよね。でもサービス業として見た時に本当にそれで良いのか、改めて問い直さなきゃいけない時期に来ていると思っています。

本当にお客様がほしいと思っているのであれば、仕様を変えてでもやるべきだし、それがビジネスにおいて他社との差別化になる可能性があると思うので、とことん寄り添うスタンスでいきたいというのが僕らのマインドであり、SuperXというプラットフォームの根幹にある考え方なんです。

ーーまさに、ちょっと社のミッション「テクノロジーをやさしく届ける」ですね。

「SuperX」で今後実現していきたいこと

伊藤の肩越しから見た小島の写真。

ーーSuperXがこれから実現したいことはなんですか?

小島
今、国内のWebサイトの老朽化がすごく進んでいると思います。インターネットやスマートフォンが普及して、Webによって情報発信やサービスを提供する事業者は急激に増えていきました。しかし残念ながらすべてのWebサイトがきちんと運営・管理されている状態ではなく、10年以上メンテナンスや技術の見直しが行われず、セキュリティの問題を抱えていたり、ユーザー体験に課題を抱えているものが多数あります。実際に僕たちもそれらのサイトのリニューアルに立ち会っています。

現状は動いているからなんとかなっているかもしれないですが、じゃあここからさらに10年後も大丈夫かと言うと、古い設計手法や技術で作られたサイトでは不可能ではないかと。少し大げさかもしれませんが、建物で例えたらレンガで作られた建物と鉄筋コンクリートの建物の違いに近いかもしれません。

なので今このタイミングでモダンな技術を使ってリニューアルすることで、より長持ち、長生きするサービスやサイトにしていけるはず。SuperXには、モダンなWeb開発技術を世の中に広げるため、僕たちが今できるすべてのノウハウを詰め込みました。SuperXを使うことでより手軽にモダン化に取り組めるので、同じような状況で困っているお客様にはぜひお問い合わせいただきたいですし、提案させていただきたいと思っています。

伊藤
将来的な話でもう一つ、今はまだ取り組めていないんですが、AIによる目覚ましい技術革新も起きているので、これはSuperXにも導入していきたいと思っています。例えばユーザーの要望に合わせてAIが管理画面を生成してくれるようなことが実現できると、SuperXの導入コストはさらに下がりそうです。より複雑なことが、よりスピーディ・低コストになっていきそうですよね。

小島
Web広告ではAIによる自動生成がすでに実現されていますよね。人に合わせてパーソナライズされていて、中には自動生成して最適表示しているものもあります。ということは、AIがその場で管理画面を作ってくれることも可能になるかもしれないですよね。例えばどんなに使いやすく管理画面を構築しても、まだ使い方に慣れていない、詳しくない人から見たときに優しくないかもしれない。その人のスキルに合わせて生成してくれるような、人間に寄り添う可能性があるなと思っていますし、SuperXもそこに近づけていきたい。

僕たちもまだまだ「仕様なので…」と言わなければいけないタイミングがどうしてもあるので、それをどこかで乗り越えられるかもしれないとちょっと思っていたりします。


「SuperX」についての詳細はこちら

というわけで、今回はちょっと社が提供する独自CMS開発プラットフォーム「SuperX」の開発者インタビューをお届けしました。

SuperXはこれからも開発を加速していきますので、大規模サイトのリニューアルなどにご興味のある担当者の方、ぜひ一度下記よりお問い合わせください!

そしてSuperXの開発を進めていくにあたって、さらに開発体制を強化していきたいと思っています。ご興味のある方はぜひご応募ください!

小島と伊藤が仲良くラーメンを食べている写真

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