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スナック奄美のママはクリスチャン

九州は薩摩半島の最南端、開聞岳のふもとにある「スナック奄美」のママさんがクリスチャンになってしまったという衝撃のレポートが、1998年8月16日号のクリスチャン新聞7面に載っている!

開聞岳を望む

開聞岳のほとりのスナック

悩みのある中教会に誘われて

早速記事の中身を見ると、スナック奄美を経営する*敏江(あたりとしえ)さんが2年前の1996年にクリスチャンになり、クルマで1時間かかる鹿児島国際福音教会(当時。現・鹿児島シティチャーチ。牧師は当時も今も勝郁也師)に毎週通っている。
そして、スナックの常連さんでクリスチャンになる人が起こってしまった、という記事。

敏江さんは奄美大島の出身で、いろんな問題で悩んでいた。店を閉めようかとも考えている中、友人に教会に誘われた。「私なんかが行ってもいいのかな」と思いながら、誘われるままに始めて出席した礼拝で牧師の話を聞くうちに「心がボワーッとして和む感じ。来るべきところに来たような気がした」。そして「お祈りの時に、素直に『信じます』とキリストを受け入れることができた」。

直接関係ないけどオマケ。1981年、市川森一脚本、川谷拓三が貧しい牧師役、桃井かおりがスナック「シードラゴン」の歌い手役でマドンナを務めた「ダウンタウン物語」日本テレビ系「火曜劇場」で初上映)を何となく思い出させるこの記事である

常連客で洗礼を受ける人が!

川辺温泉の海岸で洗礼式を受けた。「今の仕事でいいのか?」と悩みながらの決断だった。

しかし、1か月以上閉めていた店を再開すると、数日して常連客が戻ってきた。
そして1年間、ママさんの「証し」(キリストを信じた体験談)を聞き続けていた50歳のトラックの運転手さんが洗礼を受けてしまった。彼の15歳の娘もその半年後に洗礼を受けたのだ。

スナック奄美。カウンターの奥が敏江さん。こちらは、応援に駆けつけた教会の人たち

クルマで1時間以上かけて教会へ

敏江さんのところから教会までクルマで1時間以上かかる。しかし彼女は、土曜の夜がどんなに遅くなっても礼拝を休んだことがない。どんなにか礼拝の場が慕わしいものであるのだろうか?

「家庭集会」に集うマドロスさんや調理師さん

そしてトラック運転手さんの家でも週1回の「家庭集会」が始まってしまった。船員さんや家庭の主婦、調理師さんやその友人らが教会に来るようになってしまった!

娘との交流回復

まことの神を信じた敏江さんに嬉しいプレゼントがあった。別居してほとんど会えなくなっていた2人の娘さんと会うことができるようになったのだ。お母さんが聖書を持っているのをめざとく見つけ「私も教会に行っていい?」。そして今では2人とも教会に通っているという。

敏江さんをよく知る教会の仲間は、「自分のして欲しいことを相手の身になってしてくれる。そういうすごいところを持っている」「心に熱いものを持っている人だなと感じます」

「ここに来るとほっとする」スナックに

クリスチャンになる前とあとではスナックの雰囲気もすっかり変わってしまったのだという。
「ここに来るとほっとする」「我が家みたい」とお客さんたちの評判も上々なのである。

CTCの古林師の手になる原稿

この原稿はCTCの古林三樹也師の書いたもの。同氏はCTC(クリスチャントレーニングセンター)としてクルマで全国の教会を回り、各地の教会教育を助けている。「CTC出版」(『配偶者伝道ノォト これではご主人お気の毒』伝道訓練ノート』といった自著がある)も持っており、多才な人物なのだ。

表紙のイラストが強烈なインパクトの『配偶者伝道ノォト』

私がクリスチャン新聞大阪支局長代理の辞令をもらうずっと以前に「クリスチャン新聞関西支局」をやっておられたこともある。お連れ合いが大きく発展した教会の牧師でもある。福音派教界界隈の伝説の人物の一人と言えよう。

唐突ですが関連記事「1976年 地元・岸和田でやってみたメンズ・サパー」元のクリスチャン新聞切り抜きが読めます

この「スナック奄美」の記事は古林さんでないと書けない記事であろう。また載せる媒体もクリスチャン新聞しかないだろう。
「お酒OKなの?」コードで「百万人の福音」や「舟の右側」には載らんだろう(「キリスト新聞」なら載せるかもしれん)。「信徒の友」(日本基督教団出版局)なんかは、あまりに庶民的で福音派的、「伝道大好き」路線のこういう記事は載せない気がする(仮に「遠藤周作がらみで文壇バーが銀座にオープン」とかだったら載せるだろうけど)。

クリスチャン新聞1998年8月16日号7面


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