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贈り物の楽しみ-2020.3.14のお客様-

わたしは文具と雑貨店の店員をしている。

今日のお客様は
バレンタインのお返しを考えている風の男女。
男性が女性に相談しながら
商品を決めていた。

買っていかれたのは
ちいさなエコバック。
「これどう思う?使うかなあ?」
「いいねえ、これ、かわいい。わたしも買おうかな(^^)」
そんな会話をしながらふたりは店内をぐるりとまわり、そのバックに決まった。

レジに持ってくるとき、
その男性がバッグの口についている紐を6個分指に引っ掛けて持っているのがとても可愛らしくてちょっとおかしかった。

***

バレンタインやホワイトデーなどのようなイベントごとの贈り物になると、大体の人は、普段その人が買わなそうなものを探す人が多い。
アイテム自体の嗜好はそんなにかけ離れていなくても、普段の相手だと選びそうにない色をあえて選んだり。

今日のお客様を見ながら、
贈り物の楽しさは、そこにもあるな、と思った。

あなたは自分じゃ選ばないだろうけど
いいものなんだ!
この色、あなたに似合うかなと思って!

ものに添えられた言葉がたとえ理由を語らなくても、自分のことを想像して選んでくれたんだな、と相手に伝われば、贈り物をもらう人もうれしくなると思う。

たった一つの小さいエコバッグでも
一本のペンでも一冊のノートでも
相手に想いを巡らせるには十分。

選んだ時間の分だけ相手を想うことって
やっぱり素敵だなあと、
今日も思った。

イチゴのエコバッグたち、
受け取った人が使ってくれるといいな。

今日もご来店
ありがとうございました😊



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