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何気ない一言で気づくこと-2020.3.19のお客様

わたしは文具の雑貨の店員をしている。

今日はちょうど接客中に、
友達がお店に来てくれたので
急にテンションが上がってしまった。

ちょっとそわそわしながら、
お客さんと話をしていたら、
以前にもじっくり接客に入った方だった。

反応に困るようなギャグを入れつつも
楽しそうにお話ししてくださる。
そうして、
「何か珍しくて面白いものはない?」
と聞かれたのである時計を勧めてみた。

高額の時計だったが興味を持ってくれた。
ブランドやそのアイテムについて話をしていると

「楽しそうに話すね〜!
お姉さんがこれ欲しいんでしょ?
なんでこれおすすめなの?」
と聞かれる。

欲しいといえば欲しいけど、
わたしが話していたの、
楽しそうだったんだ!と
そのお客様に言われて初めて気づいた。

そして、そのお客様が帰られた後
いろいろと考えてて気づいたのは、
おすすめした理由のこと。

わたしは、その方と話しながら
以前にも時計の接客をしたこと、その方の時計が変わったかたちをしていたことで、時計が好きなんだろうと予測して、提案した。
そして、知っている知識を伝えていると、
楽しそうだと言っていただけた。

そのとき、
自分が推測して動いたことと
お客様の好みが合致してはじめて
こんなに接客が盛り上がるのか、と思った。
それと同時に、
おすすめの理由をうまく説明できなかったり自分が少し恥ずかしくなった。

もちろん商品の話をしたけれど、それ以外にうまくお勧めする理由を話せなかったのだ。

わたしのお店には無数に商品があり、
おすすめできるものは本当にたくさんある。
全ての商品の特徴をだいたいはあたまに入れているつもりだが、
その人だからこれをおすすめしした、
という意識があんまりなかった自分を恥じた。

全ての瞬間を本気で過ごすことには
かなりの力が必要だし
余裕がないとできない。

けど、
お客様はその時々、
その瞬間に、
お客様なりに店員に本気を求めている。
それは、至極当然で、
わたし自身も
自分がお客さんだったらと思うと
それを求めると思う。

販売員として、
どんなタイミングでもお客さんの一番のものを提案したい。

今日はそのお客様の何気ない一言で
自分の足りない部分がわかった。

愉快に冗談を飛ばしながら話してくれたけれど
わたしに気づきを与えてくれたお客さん。

わらいながら、2度目の
「もう2度と来ないけどね!」
という冗談を言いつつ
丁寧にお辞儀をして帰ってくださったお客様。

次はぜひ
あの時計買いに来てくださいね!!

本日も
ご来店ありがとうございました。



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