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勝手で、悪いけどさ…これが俺の感想だ!【FINAL FANTASY Xプレイ後雑記】

散々語り尽くされたであろう超有名なゲームなので、これまでと形式を変えて概要は程々に私が感じたことを中心に書きます。


こんな物語だ

ザナルカンドに住む青年ティーダはある時異世界「スピラ」に飛ばされてしまう。そこで出会った召喚士のユウナとともに、この世界の脅威である「シン」を倒すための旅に出る。

明確なシナリオ、密接したイベント

シンというラスボス

・ほとんどのボスがシナリオに関わるボスとなっている。お使いで行ったダンジョンでご当地強敵モンスターを倒すみたいなクエストがなくほぼ全てのクエストがラスボスのシンへと続いている。

・近所の探索から始まった旅がいつの間にか世界を股にかける冒険へ。というRPGも面白いがうまくやらないと本質に迫る前の序盤はだれてしまう。
FFXの序盤はひたすらティーダがトラブルに巻き込まれあちこちに飛ばされる。その流れの中でのちの仲間のアーロンとリュックとの顔を合わせも済ませ中盤以降の布石もうっている。
非常にテンポの良いゲームで非常に壮大なストーリーを扱ったボリューミーなゲームでありながら手のつけやすさはその分厚さを感じさせない入門しやすいモノとなっている。

パーフェクト中ボスライバルキャラ シーモア・グアド老子

また、ラスボスのシン一辺倒にならずシーモアという魅力的な中ボスが道中、ティーダの冒険を引っ掻き回す。冒険の先々でぶつかり合い因縁を深め、ラスボス直前での大バトルでの決着はRPGのライバルキャラとして100点すぎる。もっというのであれば、ミヘン・セッションの段階でプレイアブルとして加入しプレイヤーに操作させることで(この段階のシーモアはめっちゃ強いので大体こいつがボスをしばく)実力の格の違いをゲームという媒体ならではの方法で叩きつけてくる。

・その果てに迎える序盤から追いかけ続けたラスボスとの対決はものすんごい熱量でバトルができる。ジェクト戦はBGMも相まって激アツ。

RPGのジレンマを全て突破したボス設計

・だがそれ故に序盤から特定の因果を追い続けるとラスボスがどうせアイツなんでしょ?と読めてしまうというRPGのジレンマも存在する。それを解決しようとするために裏ボスを用意するとポっと出のキャラが裏ボスになって意外性を生むことはできても思い入れは無くなってしまうという更なるジレンマもまた存在する。
そんなジレンマをFFXはこれまで冒険を共にし、常にプレイヤーを支えてきた召喚獣とのを裏ボスにすることによって意外性と思い入れを両立させる完璧なラスボス→裏ボスのつなぎを実現している。

行間をみっちり感じさせるストーリーテリング

・FFXシナリオの言葉数がめちゃくちゃ少ない。にもかかわらずパーティの中で相関図を書くと結構な矢印があちこちに向いていくような関係性の深いパーティメンバーなのだ。筆者はテイルズオブファンなのでここ絶対スキット発生する!(シナリオを補完するパーティキャラ同士の雑談。テイルズのシステム)なーんてことをあちこちで考えるのだがFFXはムービーでやりとりされるセリフは最低限。
しかし、これは決して描写不足ではない。キャラクターの3Dモデルに込められた一挙一同やカメラワーク、場面の転換などで何が起こったのかをプレイヤーになんとなく想像させることで見事に補完している。

キマリ・ロンゾ、凄すぎ

・パーティーキャラのキマリなんかはその傾向が顕著。彼は非常に寡黙な人物であり序盤、彼は全く喋らない。そんな中でもジェスチャーや時折見せる責任感ある行動から彼の不器用な優しさをなんとなく理解し、無言ながらも信頼関係が生まれていく。
そして、そんなキマリが初めて口を開くのはとあるイベントで大勢の人が亡くなり、ヒロインであるユウナを含めパーティがどん底に落ち込んだ時。怪し気に口角をあげニッと笑う。放った言葉は「笑顔の練習をしている」それみたティーダは吹き出す。ここで終わりじゃない。まだ旅は続くんだと苦節を乗り越え進みだす。

・その他にもアーロンが別れの際に無言でティーダの胸を拳で叩くシーン。
一切セリフが無いながらも万感の「後は頼んだ」の意が込められているのがここまで冒険を紡いできたプレイヤーなら必ず汲み取ることができる。
そんなプレイヤーを信用した行間に込められた静かながらもアツいストーリーがFFXには詰まっている。儚く、繊細な世界観とRPGとしての重厚さの両立の秘密はここにあるんじゃないか。

ライトもヘビーも包括する革新的なシステム


・これこそ散々評価されてるんだろうけどスフィア版すげ〜、一周目は順当に強化してキャラの個性を立たせて実直にプレイすれば良し、二週目は様々なギミックを駆使してキャラクターの技や特技をめちゃくちゃにしてメタメタなプレイも可能。やり込みも安心でほぼ果てのないキャラクター育成が可能、システムとして完成されすぎてて圧巻の一言。

括総

当方めちゃくちゃゲームしてるのにFFだけは避けてたのでナンバリングとしては初FFでした(スピンオフはちょこちょこしてる)。もう大満足。シナリオもシステムも最高でボリュームもちょうど良い。何よりキャラが魅力的〜。ブラスカチーム好きです。前作主人公チームの若造が成長して現在主人公チームの保護者役になってんのたまんないすわ。アーロン最高。キマリ最高。
みんなこんな良いゲーム教えてくれてありがとうな。

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