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去年よりも暑い日が
ずっと続いていた。

鮮やかな空の色が
眼球の裏側を突き刺した。

ただ、それだけだった。

太陽がやっと傾き始めたころ
分厚い雲が忍び寄ってきた。

鮮やかだった空の一部に
大きな蓋が乗せられた。

酷く熱されたアスファルトが
一瞬だけ冷静になって

もう一度、僕らに喰らいついた。

ただ、それだけだった。

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