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Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(2)

Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(2)
第2回 現状の把握
岸田直樹 きしだ なおき
感染症コンサルタント
一般社団法人Sapporo Medical Academy 代表理事


はじめに

 前回は,なぜ私が“感染症コンサルタント”を始めようと考えたか? 何をGoalに介入しているのか? 成果は? といったものの概要を紹介しました.「世界的な脅威となっている耐性菌の急速な拡大を食い止めるべく専門家として早急に多施設に関わらねば」「このノウハウを伝えたい」という思いのもとでコンサルトを行っています.常勤先の病院はなく,簡単にいえば“自営業”でやっていますが,なんとか頑張っていきたいと思っています.
 さて,今回からはより具体的な関わりを紹介していきます.コンサルト病院への関わりの全体像は[図1]のような流れになります.

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[図1]感染症コンサルテーションの流れ


 どんな介入もそうですが,「現状の把握」が最も重要です.その病院が日本や世界の現状とどう違うか? どこが問題で,どのような目標にしたらよいか? それを判断するためにも現状の把握があってはじめて介入が可能となります.ということで,今回はコンサルト病院の現状の把握についてご紹介したいと思います.

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