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川内村のそば文化に触れる

福島県双葉郡川内村は、そば作りが盛んです。 
そばうちが実際に体験出来る、そば道場というところがあるそう。
今回、こちらで講師の方に丁寧にご指導をいただきながら、人生初の蕎麦打ちを体験させていただきました。

そば打ちは初めてで、上手く出来るか不安でした。
実際に始まってみると、親切なそば好きの女性達が、親身になってその技を惜しみなく伝えてくれます。
私と妻はお互いそば好きで、住んでいる地域にもそば屋さんが多く、普段からそばを食べる機会が多いです。
しかし、作るとなると、話は別です。

「そば粉を触った感じや香りを楽しみながらやってみてください」と、ついにスタート。

そこにはそば粉500g、小麦粉100g が。
地元のものを使っているらしい。さすが!
混ぜて器へ。水を加水して、猫の手で混ぜ込んでいきます。これがまた難しい。 
最初はコロコロの粒をひたすら混ぜてつくります。
続いて2回目の加水でどんどんその粒をまとめて大きくしていく。 
やがてみたことのある丸い形に。
ここまでで腕がかなり疲れてきました。

ここからまたひたすら薄く伸ばし行く作業へ。
講師の方の的確な説明のもと、黙々と集中して取り組んでいきます。
薄くする際にもコツがあり、なるべく均等な厚さ、シワも作らず、丸い形から四角い形にして、ヒビが入らないように・・・
考えることが多いんですが(°_°)

ただ棒をコロコロするのではなく、手は円を描くように。この動きが職人っぽくて気分が上がりました。 

最後に薄く伸ばした生地をたたむ。この時も丁寧にズレないように。

そしてあの、良く見たことのある大きめの山姥が持ってそうな包丁で、ストンストンと切っていく。 感触はすごくいいです。
結果は見事に不揃いに笑。

終わってみると、意外と形の良いそばができた。

出来上がったのは夫婦合わせて12人前のそば。こんなに出来るとは聞いてない。。。

すぐさま実家に電話 「夕食にそば持って行くから!」
 


沸騰したお湯へそばを投入
最初は絶対に触らない きれてしまうらしいです。
浮き上がってきた時点で、30秒から1分半茹でて、すぐに氷水で締める。
実家の台所が、一気に慌ただしくなってきました。
この作業をお蕎麦屋さんは毎日容易く何十人分と行っているのか。
尊敬しかない。
今度行った際には厨房をぜひ覗かせてほしい。

自分で打ったからというのもあるけど、打ち立ては本当に美味しいです。
そばの香りや食感がすごく味わえます。

川内村のそば道場、なんと、無料です。 しかも12人前。

川内村のパンフレットを見ました。
元々はうどん文化だったようです。国の減反政策により、水田を有効活用することが必要となり、川内村の寒暖の激しさと、水の美味しさを最大限に生かせる蕎麦が多く植えられるようになったのが、蕎麦振興の始まりとのことです。

そば打ちを通して、黙々とやり続けたあの作業、何かそばと対話してるような、時間を過ごせました。

そばの硬さや食感がこの作業で決まると思うと、どこか一つでも間違えたら味が変わってくるという繊細な緊張の作業。
この体験はなかなか得ることはできません。
ぜひ一度お試しください。

写真:福島市内のとあるお店のツヤツヤお蕎麦

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