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サイダーランド・イン・カナダ Vo.9

2023年5月8日から1週間カナダ東部にサイダリー訪問とサイダー事情を探りに行ってきましたので、その様子を旅行記の形でご紹介しています。
Vol.1こちら、Vol.2こちら 、Vo.3こちら、Vo.4こちら、Vo.5こちら、Vo.6こちら、Vo.7こちら、Vo.8こちらからご覧下さい。

念願のミシェル・ジョドワン氏にお会いし、直接話を聞いた後は、カーヴの目の前に広がるリンゴ畑に連れて行っていただきました。
訪問したこの日は気温が27度とまるで夏のようでしたが、季節はちょうどリンゴの開花の季節。素晴らしくきれいに開花している畑にはミツバチが沢山放たれていました。

ミシェルのお父さんの代から植わっているマッキントッシュの木。
ミシェル・ジョドワンの顔ともいえるジェネバは北米で1番栽培されています。リンゴの身も赤いですが、花もピンクで一目瞭然で可愛らしいです。

ミシェルが北米最大のジェネバの栽培者であることについていくつか質問をしてみました。
なぜジェネバなのか?と聞いたところ、昔はロゼを造りたいときは、赤い色が出せないから、赤ワインを加えてロゼ色にしていたのだけれど、ジェネバは実そのものが赤いから、ロゼ色の果汁をできる為、ワインを加える必要がないのと何より酸とタンニンが豊富な品種で、シャンパーニュのような熟成可能な高品質なシードルを生み出すことができるのだと。
あともう1つジェネバが面白いのは、2年に1度大収穫ができるんだ。今年はその大収穫の年なので今からワクワクしてるんだと。
そして、現在3人の息子がサイダリーを手伝っており、ゆくゆくは継いでくれるので畑を拡張していて、そこにはダビネット、ヤーリントン・ミル、コックス・オレンジ・ピピンなどのイギリス系のリンゴ品種植えたり、未来へのシードルの可能性も考えて動いているという。

新しく購入して稼働させている蒸留器。

そして、ミシェルのサイダリーはサイダーだけでなく、収穫が多い優秀年にだけ、アップルブランデーも造っていて、せっかくなので試飲させていただきました。

これは2008年でしたが、偶数年に造ってるようなヴィンテージが並んでいました。
ミシェルのお父さんが造った1976年のアップルブランデーXO
ものすごく長い余韻と柔らかい口当たりに熟成の素晴らしさを堪能しました。
奥の小屋がリンゴの保管庫
手前は広場になっており、シードルウィークや収穫祭などイベントをする時に使用するとのこと。

ちょうど訪問した時は7回目を迎えるケベックシードル協会のシードルウィーク(5月4日~14日)真っ最中で、シードルツーリズムもやってるので週末はイベントをするんだよと広場を見せてくれました。

何よりLe bonheur est dans le verger(幸せは果樹園の中にある)そうだろ?と楽しそうに話していたミシェルがとても印象的な訪問でした。

Vol.10に続く
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