ライオンに化けたロバ

晴天のクリームソーダに雲の中の虹を見る

映画を観てきた。「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」というドキュメンタリー映画だ。ドキュメンタリー映画を観ることはあまりないのだけれど、周りの映画好きがこぞっておすすめしていたこと、そして何よりも岩波ホールで上映していることが後押しとなって観に行くことを決めた。
 岩波ホールは神保町にある、いわゆるミニシアターの草分け的存在の映画館であり、シネコンでは取り扱われない良質な映画の紹介を勢力的

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コンビニでアイスを買うついでに運命でも迎えに行こうか

先日、上司と面談をした。今後のキャリアについて相談をする中で私がどうしても伝えたかったのが、夏の異動では地方に行かせてほしいということだった。

 私は現在東京で働いている。こう書くとなんだか必要以上に格好良く見えてしまうが、実際働いている場所は東京でもいわゆる下町と呼ばれているような地域だ。
 都内に配属された新入社員が自ら地方異動を希望するというのは少し珍しいことなのだ、と上司は言っていた。私

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グレープフルーツにかけるひと匙の砂糖

風邪をひきました。熱にうなされながら見る夢はやけに鮮やかで、重箱の - この場合は記憶の - 隅をつつくような、(そういえば昔そんなこともあったよな)という内容が多い気がする。

 色とりどりの悪夢に溺れながら、子供の頃に母親が出してくれたグレープフルーツのことをふと思い出した。半分に切ったグレープフルーツの上には砂糖がかかっていて、それをギザギザした専用のスプーンでほじって食べる。果肉を食べ終わ

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月曜日にはキャロットケーキを

みなさんの趣味は何ですか?
ここ最近の私の趣味は「習慣をつくること」です。

 一ヶ月前に偶然手にとった雑誌が習慣に関する特集を組んでいて、それを読んでからというもの「私の習慣は何だろう」と考えることが増えた。

・赤信号を渡らない
・他人の悪口を言わない
・繋がれた手を離さない
・雨が降ったら育てている植物に水やりをする

 じっくりと考えてみても思い浮かぶのはこの程度だった。これらは時期は違え

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ある晴れた朝にミルクコールドブリューを飲みながら言葉を綴ることについて

このタイトルは村上春樹著『4月のある晴れた朝に100%の女の子に出会うことについて』から拝借している。

 最近購入した本が二冊とも彼に関連するものだった。ひとつは『ペンギン・ブックスが選んだ日本の名短篇29 / ジェイ・ルービン編』ここで彼は序文を寄稿している。そしてもうひとつが『本当の翻訳の話をしよう / 村上春樹・柴田元幸著』この本の中で彼は短篇を書き始める際、まずタイトルまたは文中に紛れ込

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