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【フランスで犬と暮らす】犬と行けるところ行けないところ

フランスは犬と暮らしやすい。

犬と住める家がたくさんある。
もともと家の中でも土足OKの場所がある国なので、犬の汚れが気にならないというのもあるだろう。

シラノと暮らし始めて、犬と行けるところがとても多いことに気づいた。
そしてみんな、犬に優しい。というか「犬に優しい自分」というアイデンディディを大切にしれいる。

はじめの衝撃はMONOPというコンビニ的スーパーでのこと。
散歩がてら買い物をしたかったわたしは、店の外で、姿が見えるところに愛犬シラノをつないだ。店内は犬禁止のマークが出ているが、これなら迷惑にならないだろうと。

店に入って買い物を始めると、警備員さんが近づいてきた。
「マダム、どうして犬をあんなところに繋いでいるんですか?」
「えっと、買い物している間、待っていてもらおうと思って。」
「寒くて可愛そうじゃないですか。小さいのに外は寒いですよ。」
「でも買い物したいのよ。すぐだから」
「だから、中に繋いでください。彼はいい子でしょ?」

え、中は犬禁止じゃ?と思ったが、店に入ってすぐの入り口に近いところはいいのだという。
すぐに店を出てシラノを中に入れて繋いだ。

わたしもゆっくり買い物できることになった。

週末に他の街に観光に行った時のことだ。2月の寒空の下。
お昼にお腹が空いたけど犬連れなのでどこで食事できるかわからない。
トイレにも行きたくてパンを買って食べるというわけにもいかず、寒いけどテラスで食事しようということになった。
夫とシラノを待たせてまずは店に入って聞いてみる。
「テラスで食事をしてもいいかしら。犬を連れているのだけれど」
「いいけど、外は寒いわよ」
「でも、犬を連れているの」
「いいけど、外寒いわよ。中で食事したらどう?
あなたたちはいいかもしれないけれど、あなたの犬小さいじゃない。
温かい方がいいでしょ」
「そうよね、ありがとう。じゃあ、邪魔にならないように入り口近くにすわるわね」
「あのね、入り口近くは寒いわよ。好きなところに座っていいのよ」

なんか、わたしたちが変わり者で、可愛い仔犬を連れていながら寒いところで食事したがる心の冷たい人みたいな感じ?

生まれて3カ月の小さなシラノはレストランに入るのがはじめて。
粗相をしないかも心配だったが、大人しくいい子に座っていた。

屋内マルシェ(市場)はさすがに犬は禁止だった。
でもスーパーやレストランで気を良くし、小犬を連れて入っている人もみかけたわたしは、シラノを連れて入ってみた。
このときはさすがに注意された。
「マダム、市場の中は犬は禁止なんです」
「他にも連れている人がいたけど」
「でも禁止なんです」
「わかったわ。買い物はまたにするわ」
「待ってください。今日はもう入っちゃったんだから、買い物を済ませちゃったらどうですか?」

禁止だけど、ゆるかった。

犬禁止の公園もあるけれど、時間を選んで犬連れで入っている人は多いし、非難する人もいない。

電車にも乗れる。フェリーにも一緒に乗った。
高級レストランはダメなところが多いが、犬OKなレストランは犬への待遇がいい。

席に着くなり、シラノの水がすぐ出てくることは茶飯事だ。
わたしたちは注文しないと何も食べさせてもらえないが、シラノには「これあげていい?」とその店の名物のマドレーヌが出てきたこともある。

待遇いいなあと羨ましくなるくらい、犬は大事にされている。
たくさん問題もあるけれど、そんなフランスが好きだ。


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