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職業・マダム「夫の昼食会」

夫の仕事の都合で、6人の昼食会を開くことになった。
今後の仕事人生がかかっていると言ってもいいくらい、大事な会。

夫も力が入っているけれど、わたしも力が入る。

そして思った。やっぱりマダムだって職業の1つではないかと。

そう思ったら、ちょっと面倒と思っていた昼食会を、張り切って楽しく準備することができた。「夫の仕事を手伝っている」のではなく、「マダムという自分の仕事をしている」と思うだけで、気合の入り方が違う。
この会の責任者は、わたしなのだ。

場所は現在の住まい、アリエ県庁の一室。
家具は備え付けなので、自分たちで選んだものではない。
食器もテーブルクロスもアンティークと言えるほどではないが古い。
壁の上の方は黒っぽくなっていたりする。

それをなんとか明るく素敵にしてみましょう。なるべく楽に。

主賓が女性で初めてお会いする方なので、明るい雰囲気になるようにお花を使うことにする。

いつも飾ってある鉢植えに足して、部屋の隅に胡蝶蘭を飾り、視線が上方の壁でなく、下のお花に行くように工夫。

テーブルにもお花を飾る。全員の顔が見えるように花の高さを調整。

さらに花の刺繍のあるナプキンをお皿において完成。

普段暗く陰鬱な部屋がだいぶ明るくなりました。

メニューカードは夫のスタッフが作ってくれた。
上には「アリエ県庁」の文字。
真ん中に県庁の正面の絵。
下に招待客ごとに名前が入っている。

当日のお食事はこちら。なんだか正式な昼食会っぽい。
これは記録として永久保存される。

食前酒はシャンパーニュ。ムーランの大型スーパーで買えた一番良いシャンパーニュ。

前菜のサーモンはアリエ県産。お皿にもお花を飾ってみる。
2番目の写真は練習のときのもの。

実のところ、2回練習している。作ってくれるスタッフが会食の料理は初めてだったので、当日より良いものができるように改良を重ねた。

メインは牛肉とキャロットとポテトときのこ。
それぞれ別に調理し、丸い型を使って調えている。
牛肉を煮込むのにアリエ県産の赤ワインを使う。
きのこの一つに「シイタケ」を入れてみる。

喜んでいただけそうな組み合わせに地方の特産を加え、日本人のアイデアも入れ、発見・驚きがあるようにして今回の組み合わせになった。

メイン料理は当日の写真を撮り忘れ、下の写真は練習のときのもの。ソースの飾り方があまりよくなかったので、当日は変えた。

デザートは抹茶のムースとフルーツ盛り合わせ。
一番上に柚子ピールを飾る。

仕事の昼食会なので重くなりすぎないように。

キッチンで準備中。

食事の際中は仕事やアリエ県の話がメインで、食事の内容について詳細に語られることはないけれど、みなさんすべて召し上がり、美味しかったと言ってくださったので、成功だったと思う。

今回は年末に夫の家族に同じ物を出して食べてもらったので、当日は安心してお出しすることができた。
夫の家族も昼食会と同じメニューを先に食べられて喜んでいた。一石二鳥。

今回実際にわたしが動いているのは、花を買いに行ったり、テーブルのセッティングだけ。あとはスタッフさんがやってくれている。
ということは、マダムは演出担当と言えるかもしれない。
アイデアと指示を出す人。

以前は自分がすべてやるわけではないので引け目のようなものを感じていたのだけれど、やっとこれも職業の1つではないかと思えてきた。

マダム、通訳、執筆者…もっとできることを増やしてマルチ職業家になると楽しそう。いつか楽器や絵も仕事になる日が来るかもしれない。

夢は大きく。


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