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田舎家の朝【フランス生活】

家の中に8人の大人と2人の子供がいるけれど、1番早く起きるのは犬のシラノ。
そしてシラノの気配でわたしも目を覚ます。

薄暗い中、2階からそうっと降り、シラノの食欲に応える。
わたしも静けさの中、白湯をいただく。

お腹が満足したら外に出よう。
まずはシラノだけ。
わたしは外を見ながら体を動かす。
扉の向こうは寒いのだ。

シラノが楽しそうで、朝焼けが美しくて、我慢できずに外に出る。
冷たく澄んだ空気が清々しい。

目の前の菜の花畑の上に月が出ている。

小鳥のさえずりに、心はかえって静まっていく。

1人で朝を感じられる、田舎の朝が好きだ。

シラノがいつも自分の「好き」に忠実なので、わたしもこの10年どんどん自分の気持ちに正直になった気がする。

庭を一周。

菜の花畑がちょうど良い柵になっている。
朝から走れて気持ちいいね。

軽装で出たのでやっぱり寒い。
シラノ、中に入ろうか。

そろそろ誰かが起きてくるはず。

素敵なことが起こる予感しかない。
そんな田舎の朝。


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