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アフリカ、ジブチの食事

こんにちは。フランス、ランス在住の香田有絵です。
在仏歴も12年になりましたが、最初に暮らした外国は2003-2006年のジブチ共和国(東アフリカ)です。

「ジブチ人はなにを食べている?」今回はその疑問にお答えします。

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3年のジブチ滞在で、いろいろな家にお呼ばれしました。

青年海外協力隊で配属された婦人会の女性たちの家、JICA関係ジブチ人のラマダン(イスラム教の断食月)明けの夕食、通りすがりに会った知らない人のおうちまで。

通りすがりのときは、道端で女性が大きなドラム缶(外は錆び錆び)で何かを煮ていたので、近づいて「なにを煮ているの?」と尋ねたら、「食べていきなさいよ」とお誘いを受けたので、そのままご馳走になりました。

ドラム缶の料理なんて大丈夫かな?と一瞬考えたものの、作っている人の顔を見て、「きっと大丈夫」と判断。生もののサラダも出てきましたが、なんの問題もなく美味しくいただきました。

ジブチの食事でお腹を壊したことはありません。
1つには、胃腸が丈夫だから。1つには、ここは大丈夫か食べる前に毎回自分で判断するからです。
現地のレストランでも大丈夫だと思わないところには行かない、これも大切なことです。

食事のメニューは、だいたい、どこの家も同じです。

トマト味の肉の煮込みがメイン。それをごはんかスパゲティにかけます。
フライドポテト。ツナや卵ののったサラダ。
ほとんどのジブチ人は魚を食べません。海に面した国なのに。

家での食事は、手でいただきます。

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でも、わたし、このスープというかソース付きの料理を手でいただくのが、とてもとても苦手なのです。フライドポテトやお肉、ごはんだけなら手で食べられるのですけれど、スープで手がぐちゃぐちゃになるのがダメ。

長いスパゲティにソースをつけて、手の中でくるくる丸めて、しっかり握って固めてからいただくなど、無理。

そこで、いつも小皿に取り分けて、スプーンやフォークを使わせてもらっていました。

本当は同じようにいただくのがいいのでしょうが、ダメなものはダメ。ダメなところも含めてわたしなので、そこはしかたがありません。

ジブチの人もレストランではフォークやスプーンを使うので、こころよく使わせてくれました。

気温が暑いためか(夏は55℃まで上がります)濃い目の味付け。肉はしっかり過ぎるほど火が通っています。辛めのトマトソース、美味しかったです。

ジブチ人は地面に腰をかがめることを嫌い野菜を育てないので、野菜はすべてお隣りエチオピアからの輸入です。
肉もエチオピアか他のイスラム圏からの輸入。お米もスパゲティも輸入。
魚は海にたくさんいますが、魚は食べない。
自給しないと、すべて輸入になってしまいますね。

さて、食後はコーヒー・タイム。
隣国エチオピアのコーヒー豆を鉄のフライパンで炒ってから、すり鉢でつぶします。
お砂糖もたっぷり入れて、甘いコーヒーです。

そしてシーシャ。甘い香り付きの水たばこを順番にぶくぶくと吸います。

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ちょっとお金のあるうちにはテレビもあり、みんなで見ました。

日本の価値観からすると貧しい国なのですが、時間はゆったり流れ、人が集まってたくさんおしゃべりし、たくさん笑い、昼寝する時間もたくさんあり、豊かな時間が流れています。

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この写真の家は、婦人会勤務の同僚ノラのおうち。
コンピューターもあります。
床に直接すわっていますが、その方が冷たくて気持ちがいいのです。

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ジブチの女性が来ているブーブー(ムームー)というワンピースはわたしには歩きづらいので普段はパンツスタイルでしたが、お邪魔しているときはときどき「貸してあげるから着なさいよ」と言われ、服を貸してもらっていました。

風が通るので、涼しいです。

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アフリカで、イスラム教で、貧しい国。
日本からいろいろな意味で遠い国ですけれど、そこにも一人一人の人生があり、毎日食事をし、人々は結構楽しく暮らしています。

今日は金曜日。あした、なにしよう。

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