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【小説】 失った親友

彼女は親友だと、佳世子のことを思っていなくても
いてもどっちでも前からよかった
佳世子が親友だと思っていたから

のりちゃんにあった
と、いうか見かけた
子供と歩いているのりちゃんに
いつもなら、のりちゃーんって大きな声で
声かけていたかも

でも、できなかった
あんなにたくさん迷惑をかけて
名前など、声さえかけることができなかった

佳世子と祐輔の問題だったのに
のりちゃんに
あれは、いつだったのかな?
去年の3月か4月に会ってから一度も会ったことは
ないけれど、毎日LINEしてくれた

それは秋まで続いた
のりちゃんにしか
話せなかったから
15歳の春に彼女とは出会った
大好きな友だった

また大学の時に付き合っていた彼氏に振られた
佳世子にのりちゃんは、祐輔を紹介してくれた
そして、振られて泣いていた時に
慰め隊で祐輔は佳世子の側にいた

親友いや、友達だけは失いたくなかった
のりちゃんは佳世子をよくわかっていたから

失ったものが多すぎて立ち止まる
snsもやめた

病気を隠しながらも一生懸命生きていたあの頃
何かが積み木が崩れるかのごとく崩れていった

ネットで、調べた
不倫なら
手を繋いだり、ハグしたりするはず
祐輔と佳世子はそんなことは一回もなかった

キスも•••
なんかおかしいんだよね

だから、不貞にされたことが、悔しくて
そして、それに伴い失ったものが多くて泣いた
夜中にパッと起きる
また寝ると朝には泣いていた後が目にはついている

何があったかわからない
全てを音声にとっていたわけではないし
まだ、聞いてない部分がほとんどだからだ

怖くて聞けないんだ

現状、現実から目を背けて逃げていた1年だったけど、
家族以外であれから友達を見かけて
話せなくなるなんて、そんな実感がなかったから 
急に怖くなってきた
私の知らない場所にゆきたい

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