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やっぱ日本の医療はありがたいな

またカナダの医療崩壊のお話。しつこいね。
日本はコンビニ受診、過剰医療かも?という問題もあるけど、やっぱり体調が悪いとすぐ受診できて、検査してもらえて、治療も受けられるという点は大いなる安心。

毎日なにかの事件が起きる私の生活。
昨日は、カナダのファミリーの一員が緊急手術を受けた話。

流れはこうだ。
1.腹が痛いのに我慢してなかなか受診しなかった。

(まあ、受診したところで何時間も待たされた挙げ句「タイラノール」買って飲んでと言われるのがオチなので私も息子の腹痛のときは我慢させている)

2.ついにEmergencyに行った。数時間待ち。

(隣町のEmergencyは閉鎖中、隣の市の大病院のEmergencyはパンクしているため、我が街の小さな病院のEmergencyを受診するように患者が回されてきたため大混雑だったそうだ)

 カナダは、まずファミリードクター受診→問題あれば専門医紹介という流れだが、ファミリードクターを持たない人も多いので、そういう人はWalk in かEmergency(救急外来)に行くしかない。Walk inも最近は予約制だったり、もちろん土日はやってないし、そもそもここいらでは数が少ない。私はVancouverのWalk inでもいつも予約だった。

3.採血したら、Infectionがあると判明。診断待ち→緊急CT。

Infectionの詳細は、家族が医療知識がなかったため聞けなかったが、WBCかCRPが異常値を示したんだと思う。熱なし。アッペかな?

ここで、採血してもらえただけでもラッキーだったね、と思う私。下手したらタイラノールで終了だ。しかも、CTもオーダーしてもらえて、上出来。

4.CT検査のために隣の中堅都市の病院へ(車で25分)

家族が、自家用車で患者を連れていく

5.虫垂炎(Appendicitis)確定。夜中に緊急オペ。

6.翌日退院!


翌日退院、カナダ最高!

今回は、私も緊急手術になるとは思ってなかったけど、CTからの手術までが数時間待ちで済んだことがGood Jobだ。
Emergency受診からオペまで24時間経ってない。
やればできるじゃん。
オペから退院までも24時間経ってないがな・・・

カナダは、全麻手術でも麻酔が覚めたら退院・・・!が基本。

これぐらい回転早くすれば、日本の医療も黒字になるかも。

日本だと、
術後、リカバリーで1泊。採血、傷の確認、尿の管を抜く、歩行確認、清拭
一般病棟へ移動
水分摂取、
食事開始、
etc・・・
で、最近は短いのかもしれないけど1週間は入院してると思う。

術後すぐの退院だと、創離開とか創部感染が気になるところだけど、どうなんでしょう。カナダはDM(糖尿病)の人も多いし、傷の治りが良くない人が多そうだけど。糖尿病があると、傷の治りが悪いのです。

絶食中のインスリンの管理とかも非常に気になるところだけど、どうやって指導してるんだろうか。日本だと、重湯から始めて普通食になるまで、インスリンや血糖降下薬に関しては細かい指示があった。なので、DMの患者は入院管理が当たり前でした。

カナダで術後即退院ということで、帰宅後どういったトラブルがあるのか、調べてないからわからないけれど、早期退院しても入院してても傷の治りには影響しないのかもしれませんね。治らない人は治らないし、治る人は治るっていう考え方です。(エビデンスなし)
だとしたら、日本の医療はとても丁寧だけど、1週間も入院して採血したり食事の摂取状況や痛みを観察する意味はない。

私の親世代だと、虫垂炎は切除するのがあたりまえだったけど、最近は手術しないで抗生物質で治療というのが主流だと聞いている。なので、私も虫垂炎の患者には1度しか会ったことがない。オペってことは、かなり重症だったのか、カナダは手術がデフォなのか、正直わからない。国の医療システム(医療資源や、保険制度など)によっては、治療の選択が違う。

一口に腹痛っていっても、虫垂炎とは限らないし虚血性腸炎かもしれないし、婦人科かもしれないし、やはりCT撮ってみなきゃわからない。
緊急性を認められなければ、CTの受診まで数週間から数ヶ月かかるのだから。
ともあれ、今回は、大事に至らなくて良かった。


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