キネ坊主の映画人生を紐解く⑭

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本日午後は、先々月行った監督のインタビューを文字起こし…こんな夏日レベルの暑さでやるのはちょいと大変でありました…

さて、昨日は、2002年個人的ベスト作品『ハッシュ!』について書きましたが、これ以外にも好きな作品は大いにありますよ。

今日は『青い春』(2002)を取り上げてみます。

[男子高校の2年生4人のタイトル通りの日々を描く。男子校・朝日高校。不良グループはいつも屋上に集まっていた。卒業式の日、新3年生になった彼等は柵の外に立って何回手を叩けるかを競う通称「ベランダ・ゲーム」をやっていた。誰よりも多く叩いた者は学校を仕切る事が出来るが、失敗すれば校庭に真っ逆さまという伝説の根性試しゲーム。そしてその日8回という新記録を出したのは物静かな九條という男だった。しかし九條にとっては学校の仕切りもそんなゲームも無意味でどうでもいいことだった…。]

松田龍平さん演じる九條みたいな奴、高校の時、クラスに一人はいたなぁ。起こっていることに一切関わろうとはせず怠惰に過ごしている、自分のペースで行動している奴。最初は、どう接したらいいか皆が分からないんだけど、気づけば奴の凄さが分かってきて、称えらえていく…その時、奴に媚びるように近づく者がいる。逆に次第にイライラして勝手に対立していく者がある。それこそ、この映画云うところの新井浩文さん演じる青木だ。オイラは程よくクラスの出来事には関わっていったかな…そこそこ真面目に。

という高校時代のことを思い出していた。あ、オイラが通っていた高校はこんな不良が溢れてはいなかったけど。だからこそ映画で表現できる非日常空間としての高校がおもしろいんだろうな。

本作では、青木が対立したことによって起こるフラストレーションは、積もりに積もって、最終的にいくとこまでいくんだけど…豊田利晃監督による男が持つ独特の哀愁や泣きの世界観が描かれている。オイラの心をグッと掴んでくれて、好きなんですよね。

さらに、本作では、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTやthe blondie plastic wagonの楽曲が用いられており、より一層に感情を高めてくれる。ここまで作品に合った楽曲を選曲されると、拳を掲げたくなるよね。って映画館ではもちろん出来ないけど。

あ、『青い春』は関西での公開は東京から1ヶ月ぐらい後だったけど、シネ・リーブル神戸公開初日に観て、松田龍平さんと豊田利晃監督による舞台挨拶を観ることが出来ました。松田龍平さんがシャイボーイで可愛らしかったことがとても印象に残っています。

『青い春』を観て以来、豊田利晃監督のファンになり、毎作品を劇場で観てるのですが、2018年公開『泣き虫しょったんの奇跡』の際には、豊田監督にインタビュー出来ました。ガッチガチに緊張していましたが、どうにか終え、自信をつけられました…以後、直で依頼を頂くこともあり、本当にいい監督であります。50歳を迎えてもさらなる活躍、楽しみにしております!

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