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旅の記録5 「与えること、与えないこと」

〜イントロダクション〜

マガジン「2012年地球の旅」
2012年6月〜2014年4月の世界一周旅の記録です。今から12年前に書いた旅日記を、再度noteにまとめています。

ー本文ー

「与えること、与えないこと」

旅先で物乞いは避けて通れない。
どの国にもいたけれど、インドでは道を歩けば必ず何度か手を差し出されます。

旅を始めた当初は、物乞いに恵んではダメという固定概念があり、彼らとどう対峙したら良いか分からずにいました。

旅を続けるに連れて、旅人、現地人共に、人それぞれ選択肢があるのを目にしました。

何もしないと決めている人、さらっと少額恵んでる人、食べ物を渡してる人、道端で歌ってる人の歌が気に入ったらお金入れてる人。

恵んだものの行く末はその時々で違うはず。それなら正解も一つではない気がします。その人なりに考えて決めた選択なら、それが正解なのかもしれない。

〜追記〜

インドという国に20代で飛び込むことができたことは、私の人生の忘れられないハイライトです。

「旅に出て良かった」と心から思うし、もし自分に子どもがいたら、若いうちに行けと言いたい。

10歳にも満たない子どもに腕をつかまれ、汚れた手を目の前に差し出されたとき、

その手を振り払った自分も、作り笑顔でごまかした自分も鮮明に記憶に刻まれている。

「貧しさ」とは何をもって貧しさと言うのか。この先も突きつけられながら、20代の私は旅を続ける。

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