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近隣住人全世帯にローリエ2枚配布

 できるくらいのローリエがとれたのでみなさんどうぞというお話

 実家の庭に昔から生えているローリエの木がある。

 子供の頃母が料理の時にさっと摘みに行ってはスープなどによく入れていた。香りのために加えているとわかっていなかった自分は「なぜこんな食べれない葉っぱをいつもスープにいれるのだろう?」と疑問に思っていたものだ。

 母はウェールズの田舎村出身ということも影響してか庭仕事が好きだ。80歳を過ぎた今でもハーブやちょっとした葉物は庭で採れたものでかなりまかなっている。

 ハーブがらみで母が日本に来たばかりのころのエピソードで何度も聴かされた話がある。多分時期は60年代初頭、当時父の上司だったかクライアントだったかは忘れたが少しお高めのレストランに連れて行ってもらったことがあったそうだ。そこで上司と父が頼んだのがスパゲッティバジリコ、ようはバジルとオリーブオイルであえただけのシンプルなスパゲッティだった。

 欧州育ちの母からすればそんな料理は家庭や庶民的な食堂で食べるものであってわざわざ高級店で頼む料理ではない。ただ当時の日本ではバジルはなかなか手に入らない珍しいものだったのだ。そこで母は一計を案じ簡単に手に入る大葉とパセリを刻んでまぜあわせバジルの味に近づけて「スパゲッティバジリコ」として家庭で出したのである。始めて出した時に「あなたが高級料理として食べてたパスタはこんな簡単なものよ」と得意顔だったに違いない母が想像できる。母はそういう創意工夫のエピソードに事欠かない。

とだいぶん脱線したがローリエの話

 そんなわけで子供の頃からこの木はあったのだが家庭でそんなに消費できるわけもなく大きくなる一方。おかげでで庭も日が当たらない時間が増えてしまった。そこで母から頼まれ本日葉っぱがほとんどなくなるくらいの強剪定を行った。

そして出てきたのが大量のローリエ

 捨てるのは勿体無いのでCINEMA AMIGOの入り口の小上がりに枝つきのまま積み上げてあるのでお好きにどうぞ。ただせっかくコロナ感染拡大をさせないために店を閉めているので近隣のかたでソーシャルディスタンスをとってくることができる方限定でお願いします。

 本当はついでに街中の収穫されない夏みかんやら梅やらをどうにかしようという動きがある話を書くつもりだったのに違う話になってしまった。その話はまた改めて。

ローリエは乾燥させておけば当分持ちます。



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