【小説】喜劇・五輪離婚 ~オリンピック・ディボースショウ~
「だいたい、私は夏って嫌いだし」
「身も蓋もないこと言うなよ」
「そうだね、いまのは忘れて」
「えーと、なんだっけ、どこまで話した?」
「だから、結局は何のためにやるのってこと」
「ああ、そうだ。もちろん、何回も言ってるとおり、選手のためだよ」
「慎一とか賛成派の人たちはそう言うけどね、本当に選手のためを思ってるようには見えないよ。決めるのは選手じゃないのに、上の人が勝手にいろいろ決めたり、方針変えたりして。なのに、選手が批判されたり」
「批判してるのは反対派だろ」
「私はや