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最近見た・読んだもの(2023年12月)


町田康『屈辱ポンチ』

これも先月のねじ式と一緒で、永野のヴィレヴァン探訪(勝手に命名)で気になって借りた。
町田康は前から夫氏に勧められてたので読んでみたいと思ってた。

冒頭からクセの強さを感じて読み切れるか不安になりながら読み始めたのだけど、最後の方にはクセになっていた。初めて舞城王太郎を読んだ時と感覚が似てて笑う。『けものがれ~』はかなり唐突に終わったなあという印象。
感想はうまく言えないのだけど、他の作品も読みたい。夫婦茶碗が有名なのだろうか。


Switch『chants of sennaar』

『7days to end with you』とかもそうだけど、こういう言語系の謎解き好きだな。
深読みしすぎて単語の候補がめちゃくちゃ出てくる(箱を『もの』といったり、イラストのヒントは『見つける』?『塔』?となったり)のだけど、みんなはどうなんだろう。
ゲームにハマる時期に結構波があってすごく時間を置いてしまったりするのだけど、久々に再開しても特に問題がないのがありがたかった。ストーリーがガッツリあるものだと、間が空いてしまったら思い出すのが大変。


Netflix『賢い医師生活』

前にちょっと見てたけど登場人物が多くて覚えれない&医者界隈の政治が複雑で1話の途中で断念してた。
韓国ドラマはたまに見るのだけど、見たことがある人が出てたりするので面白い。結構かぶってる。
最近元気に退院した人が交通事故で亡くなってしまったり、実習生が自分と同じ経験をして、同じ科を志願したり…まだ冒頭なのだけど考えさせられたりグッときたり、感情が忙しい(いい意味で)。
韓ドラ久しぶりに見たけどやっぱりクオリティが高い。どんどんキャラクターのことが好きになれそうな作品。
平日のランチ時間にちょっとずつ見ていきたい。


『木皿泉 物語る夫婦の脚本と小説』

これまで木皿泉と関わってきた人による文章がたくさん載っている。作品や二人のことなど様々。ドラマの制作現場とか全く知らないけど、色んな人の努力と都合があるんだなあ…と思う。
シナリオ学校なんてあるの知らなかった。面白そう。


映画『釣りバカ日誌』

めちゃゲラゲラ言いながら見た。合体!
面白かったし登場人物みんな愛しい。
長く続くシリーズは理由があるんだなと思う。

一作目の冒頭がドチャクソ地元でびびった。見覚えある港と思ったら。
何をやってる人、とか前情報なしで趣味や興味があることで繋がるの、とっても健全でいい。
仕事はそこそこ、趣味に夢中!な生き方も良いんだよなと立ち返らせてくれる(実はハマちゃんも悩んでいるようだけど…)。


岸政彦『断片的なものの社会学』

夫氏に『好きそう』と言われて読んだ本。
岸さん、至る所で名前は聞くなぁと思っていた。
めちゃ良くて、読みながら、このカフェでこの本を読んでいるこの瞬間も尊いものだなあなどと思う。
明確な目的がないとダメとか、持つべきとか。そんなことない。フラットでありたいと思った。最近よく思う。

それまで生きてきた世界とまったく違うところに行きたくて日雇いの建築現場の世界に飛び込んだ。少なくとも今日一日だけはこの荒っぽいひとたちと汚くて危ない場所でつらい仕事をして時間を過ごさなければならないことを実感した。そして同時にとてつもない自由を感じた。結局その日雇いの現場労働を4年もすることになったのである。

岸政彦『断片的なものの社会学』

最近ティッシュ配りのバイトを始めたのもあり刺さった部分。

私と連れ合いは無意味な儀式が嫌いで結婚式も何もしていないのだが若い女性が結婚式に対する素朴なあこがれを持っていることに驚く

同上

めっっっっっちゃわかる。


小沼理『みんなもっと日記を書いて売ったらいいのに』

全く知らない人のZINEをわざわざネットで買うのは初めてかも。それくらいタイトルに惹かれた。多分Twitterで見かけたのだと思う。SNSやネットに日記を書いているけど、紙媒体でも残したいな…と改めて思った。

大きなものや中央集権的なものには、あまり期待ができない。それに抗うのは、小さなものや独特なものたちだ。だからこそ、みんなもっと日記を書いて売ったらいいのに。ささやかに個人の実感を綴る日記、納得のいくルールで取引をするジン。少なくとも今はそこに希望を見ていたい。

小沼理『みんなもっと日記を書いて売ったらいいのに』

後半の対談も好き。

日々を過剰に面白がろうとしているひとの日記は、ちょっと自分には合わないかなって

同上

上記、めちゃくちゃ共感してしまった。
結構センシティブなところだと思うので、個人的に『しずかなインターネット』に似たようなことをメモしていたのだけど、怯えすぎずにもう少し人に見られるところに出してもいいのかもな…と思う。
攻撃にはならないようにしないとだけど。


木皿泉『ぱくりぱくられし』

夫婦脚本家、木皿泉の対談が主な内容。たくさん引用が出てくるのがすごい。
妻鹿さんが元々普通のOLだったというのに驚く。そういう時期もやっぱりあるんだなあと思う。当たり前だけど。生まれた時から職業が決まっている人間なんていないのだ。

結婚もOLを続けるのも何か違和感があってなりたい自分というものを必死に考えていて 結局そのとき思ったような人生になっているような気がする

木皿泉『ぱくりぱくられし』

妻鹿さんにも『特別になりたい』みたいな感情があったんだ。
私も本当にずっと思っていることなので、勇気をもらえる。
20歳の頃かあ…と思うけど、年齢は関係ないとも思う。やってみたいことは何歳からでもやってみたらいい。
そういえばQ10は見てないのでまた見たいな。huluにあるみたい。

何か物語を書いてみたいな。ガッツリ学校に通おうとかは思わないけど、何かワークショップ的なものがあればちょっと行ってみたい。


『アウトレイジ』シリーズ

アウトレイジ、ずっと気にはなってたけど怖くて見れてなかった。そもそも北野武監督作品を一つも見たことがなかった。
釣りバカ日誌の西田敏行が良すぎたので、ギャップのある作品として浮かんできたのだった。
興味を持った経緯は夫婦ラジオでも話してるのでよかったらどうぞ↓

配信がないので4年ぶりくらいのTSUTAYAで借りてきた。
面白かった!確かにバイオレンスはすごいのだけど、夫氏の言う通り凄まじすぎたり、所々シュールな部分が多くてなんか笑ってしまう。ホラーにありがちな、びっくり表現はなかったので助かった。
仁義なき戦いを見た時も思ったけど、全然人が残らないのでどう続編につなげていくんだろうと心配になる。

最終章まで見た感想。なんか死んだら終わりだよなと思う。私は出来るだけ穏便に長生きしたいタイプなので、あまり花火のような生き方をする人の衝動とかがよくわからない。そういう生き方をした人の文章とかも読んでみたいと思う。

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