大河「いだてん」の分析 【第24話の感想】  韋駄天が人々に笑顔を運ぶ

第24回は、第1部金栗四三編の最終話である。
放映期間の約半年をかけて、四三が生まれた1891年〜1923年の関東大震災までの約30年間ほどの近代日本を描いてみせた。
24話分の締めくくりとして、“大震災”という絶望の中にありながらも、たくましい人々の笑顔、希望に満ち溢れた回で、素晴らしかった。
感想と分析を書きとめておきます。

〜あらすじ〜
関東大震災により、東京は壊滅状態に。治五郎(役所広司

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「高尚な解釈」なんてない

色々な解釈が生まれるものって、良い作品なんだろうなぁと思います。
昨日超長文(読んでくださった方ありがとうございます!)で書いたNetflix「ボクらを見る目」しかり。自分の中でも相反する感想が生まれたり、人との間でも違う解釈が生まれたりすると、その作品の持つ包容力のようなものを、感じます。

手塚マキさんの『裏・読書』という本を読みました。夏目漱石の「こころ」、俵万智の「サラダ記念日」など、超名

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世界には鬱展開✖️ダンスというジャンルがあるらしい

韓国映画「スイングキッズ」というのを見ました。

https://youtu.be/GvWX6TvxyKU

南北戦争直後……米軍が仕切る北朝鮮軍と韓国軍と米軍がごった煮になった捕虜キャンプで起こる……
タップダンスと悲劇って感じの映画です。

もうねタップダンスは素晴らしかったんですけれども
観終わったあとの気分がもう……
これがこの世の終わりかって感じでした。
戦争は良くない。
ちなみに言

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50. 愛☆まどんな個展 感想文

現代美術家”愛☆まどんな”の個展『曖昧なUミーハーな愛』。2017年のこの展示を見た最初の印象は、聖と性、そして母性や処女性などいくつかの女性性のイメージの入り混じったものだったように思います。そして“聖と性”が共にそれぞれ神聖と穢れの印象に繋がるからなのか禁忌性のそこはかとない雰囲気もありましたが、それはあいま作品ではいつもと変わらぬことでもあるのと、色彩が“青”のモノトーンに統一されていたこと

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「さらざんまい」とはなんだったのか

さらざんまいは3行でまとめると
思春期に心に傷を負った少年三人が
良くも悪くも友人として繋がって
自らの欲望を諦めないことで人生を回復する話
でした。

とても日本らしい話だと思います。
浅草が舞台でカッパが出てくるんですけどね、日本らしさはそういうことじゃないんです。

ちょっと最終回見たばかりでめちゃくちゃに興奮冷めやらないので冷静になろうと思います。お付き合いください……。

元来イクニ監督

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大河「いだてん」の分析 【第23話の感想】  震災と希望

いだてん第23話は、1923年の関東大震災を描いた。なぜ震災がこれほど克明に描かれたのか。それぞれの登場人物たちの、それぞれの長い一日。

〜あらすじ〜
四三(中村勘九郎)やシマ(杉咲 花)の提案で、富江(黒島結菜)は父の大作(板尾創路)と駆けっこで競走。鍛えた女性は男に勝てると証明する。治五郎(役所広司)はスポーツが育ってきた日本でオリンピックを開催できるよう神宮外苑競技場の完成を急ぐ。方や、孝

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感想文が転じて、詩となる。

「創作意欲は、どこから来ているのか」

答えは人それぞれだけれど、私は漫画やアニメ、小説や映画などを観た時に、感情の吐き出しとして詩を書いたりすることがある。

この曲良いな。

こんな解釈かな?なんて、自分で勝手に考えて沸き立った想いを綴る。

そうして出来上がったものが多い。

感想文に近いかもしれないけれど、「この時はあの漫画読んで書いたなぁ」とか「あの映画のやつだ」なんて、振り返ったりでき

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僕の芸術の見方〜フィリップスコレクションとルーベンス展〜

芸術はお笑いに似てるところがあると思います。

全く芸術に触れて来なかった僕ですが、今年に入ってちょっと触れる機会が多くなり、展示会に行ってちゃんと見ていたら、なんかそう思ってしまいました。

少し前になりますが、僕が初めて自分のお金で行った展示会がこれ。

フィリップスコレクション。

こちらのバージョンもあるのです。

まず簡単に説明から。

フィリップスコレクションとは、アメリカにある初の近

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『遠い朝の本たち』 須賀敦子

たいせつなエッセンスがつまっていた。
星野道夫さんの本で知って読みたいと思っていたアン・モロウ・リンドバーグのことが再び出てきたし、テグジュペリの飛行機から見るひとのいとなみの話も。

ある断片がこころに残っているときに、そこにすっと繋がるなにかが訪れるようになった。
このことはもっと耳をすますことで頻繁に起こり、はっきりと澄んでくるんだろう。
もしかして、積む前にわかるようになるのかもしれないと

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海獣の子供

アニメーション映画「海獣の子供」を観てきた。米津玄師が主題歌とあって、そこそこ話題になっている映画かと思う。
感想を書きたかったのだけれど、どんな映画だと言えば良いのかわからないし、考えれば考えるほど、私が論じるには私は映像作品に対して造詣がないな、と感じたのでやめた。愛が足りない。
ということで、五十嵐大介原作のマンガ「海獣の子供」について、書くことにした。

出会いは中学生か高校生のとき。私立

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