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喫茶酒長の日記1

5月25日(月) 晴れ

緊急事態宣言の発令に伴い、自粛休業をして
約2ヶ月。今日から営業を再開。周りの飲食店も営業再開していたが、通りを歩く人の数はやはり少なめ。

チャームの仕入れ先の担当者さんとコーヒーとタバコで一服しながら、相方も含め三人で納品後しばし雑談。久しぶりの会話に、自粛前の当たり前だった日々を懐かしく思うと同時に、久しぶりに再会できた喜びを感じる。

閉店後、向かいの青島で夕食。外食するのも2ヶ月ぶり。相変わらずの美味しさに舌鼓を打つ。体中にエネルギーが満ちてくるのがわかる。気の合う人と、美味しいご飯を楽しく食べることの幸福感を、自粛開けに再確認する人も多いはず。

我々も飲食店(遊興施設)として、お客さんに元気になってもらえるよう、体調管理と感染症予防をしっかりして、お店を開けよう。

5月26日(火) 曇時々雨

天気が悪いので、お客さん来ないかもとカクテルのリハビリに励む。

後半、葉巻をお預かりしているお客様がご来店。ひとしきり飲んでもらって最後に
一言「コロナビールを5本飲むわ。」と。

「えっ?」と一瞬動揺する僕に

「今、コロナビール注文したら売り上げの半分コロナウイルス下で働いている医療従事者に寄付するキャンペーンしてるんやろ。俺一本飲むけど、残り4本分の金額も寄付しといて。」

あまりに紳士的なその言動に、ただただ感謝。自分もこんな大人にならなくてはダメだ。お預かりしたお金は大切に保管して寄付金として届ける。

初めて来て頂いたお客様も葉巻を一服。
自粛疲れを和らげる時間になってもらえただろうか。
帰り道。気分が良いのは、夜風が心地よいだけではない。


5月27日(水)
営業再会して、葉巻を吸いにこられるお客様がチラホラと。自粛開けに一服する。良きこと良きこと。

そもそも新型コロナの騒動で忘れ去られていたが、4月から受動喫煙防止法の改正に伴い
喫煙者にはより一層肩身の狭い世の中になっていたのを思い出す。


5月28日(木)

葉巻は売れず。チョコレートがたくさん出る。木箱を開けて一粒一粒説明するのも久しぶり。初めてのお客さんは箱をパカっと開けると喜んでもらえる。

明日から営業再開後初の週末。
果たして人はどれだけ街に戻るのか。

5月29日(金)

急用のため、臨時休業。無念。

5月30日(土)
昨日はお休みを頂いたので、自粛開け最初の週末。中山手通のお店もだいぶとオープンしている。人も歩いているがコロナ前と比べるとさすがに少ない。比べること自体虚しい。これから数年に渡って人が戻ってくると考えると、長い戦いになると改めて思う。

お客さんが居ない間に、相方と今後のことについて話し合う。向こう10年見据えた時の2人の考え方の相違。どこに落ち着くのかは分からないが、数年前に訪ねた人の事を思い出し何か参考になれば良い。

さて、この一週間。予想していたよりも多くのお客様にご来店頂き、ありがとうございました。数えきれないほどのお店が密集してる中、Cinqを選んでもらえる事が当たり前ではないことを忘れてはならない。バックトゥーザベーシック。

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