「読むこと」と「書くこと」と「生きること」との間には柵がない。
書くことが好きな人には響きそうなこの記事のタイトルは、丸山圭三郎『ソシュールを読む』(講談社学術文庫, 2012年)の「あとがき」から。以下、本書の引用に日々思うところを重ねながら、学生時代から興味の尽きないソシュールについて書いてみる(タイトル画像はwikipediaから借用)。
ソシュールって誰フェルディナン・ド・ソシュールは、20世紀の初めにスイスで活躍した言語学者。著書は無く、残された手稿と彼が大学で教鞭をとった「一般言語学講義」の聴講生のノートだけが、その思想を紐