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言葉、アート、世界

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ちゃんと考えたこと
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#デザイン

すべてのカタチに敬意を

こないだ参加した研修で聞いた言葉が、ずっと頭の中をリフレインしている。リフレインなんて横文字使う必要ないのだが、今どうしても使いたい感じだった。ちなみに refrain(動詞:控える)とrefrain(名詞:旋律等の繰り返し)は、まったく語源の異なる同音異義語らしい。 閑話休題。リフレインしているのは、この言葉だ。 聞き覚えがあるような、ないような。ジョブズの名言の一つとして知られているようなので、どこかで耳にはしたことがあったのかもしれない。Mac や iPhone と

メモを手書きで取ったら、久しぶりに絵を描きたくなった

明日から梅雨入りすると聞いたので、電車に乗って出かけてきた。バッグの中には色鉛筆とスケッチブック。そう、絵を描いてきた。 金曜日、仕事の研修に参加してきた。テーマはデザイン思考。社外の人と意見交換しながら見えないゴールに向かっていく時間は、刺激的だった。デザイン思考についてはまだ修行中なのだが、ひとつ確かに感じているのは、自分はやはり言葉に頼りすぎているということだった。 小さい頃は絵を描くのが好きだった。働き始めてからは専ら文章のデザインばかり考えている。文章を書くのが

趣味とは、生活の美学化である

今まで出会ってきた趣味の定義で、一番しっくりきたのがこれ。趣味について悩んだことのあるすべての人と分かち合いたい。 出典は下記の本。無理かもしれないけど、平日だし軽めに書きたい。ちなみにぼくは陽光の降り注ぐ芝生の上でヨガはしません。 趣味は人を自由にする本書の最終章は、記事タイトルの前後の文脈で次のように述べている。 表現も生活も、現在において、そしてそれに続く直近の未来において、みずからの手によって組織されプロデュースされる趣味の作品になるのです。そこでは、大衆ひとり

芸術作品の解釈と法の解釈は似ている

美術史と法律が好きなぼくに、これほどまで響いた言葉はなかった。この2つの世界を繋ぐ「解釈」という営み。解釈を通じて、人は自分自身と出会うことができる。 この考え方を教えてくれたのは、「法哲学」という有斐閣の本(以下「本書」)だった。法学や人文科学の書籍を扱う出版社の大家に、ぼくは自分の関心領域の最大公約数を教えてもらった。 解釈とはまずは「解釈」の一般的な定義を見てみる。 文章や物事の意味を、受け手の側から理解すること。また、それを説明すること。「古文のー」「悪くー」(

折り紙というアート

折り紙が好きです。タイトル画像は今年の干支で、毎年行きつけの居酒屋に飾ってもらっているもの。来年には十二支の折り返しを迎えます。 今日は、そんな折り紙について思っていることを書いてみます。 折る楽しみ小学生の頃、本をろくに読まなかったぼくが唯一図書室から借りていたのが折り紙の本でした。ずっと絵の教室に通っていたこともあって、絵を描いたり工作をすることは好きでした。折り紙もその一環だったのだと思います。もう絵を描くことは少なくなりましたが、折り紙だけは、時折思い出したように

文は人なり

「文は人なり」―書いた文章には、その人自身の思考、価値観、人柄などがありのままに表出される。 18世紀に、とあるフランスの博物学者が初めて使った言葉だと聞いた。それ以上のルーツはよく知らないし、そもそも正しい理解をしているのかもわからない。ただ、気付けば自分の座右の銘になっているぐらいには、至極名言だと思っている。 きっかけ2000年代前半のいわゆるテキストサイト全盛期。ウェブで文章を書くのが好きな人たちに混じって、隅っこの隅っこで細々と文章を書いていた。ホームページニン