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公務員と災害 vol.5

令和元年度東日本台風から3年

日本各地で甚大な被害が出た令和元年度東日本台風(2019年10月)から3年が経ちました。南相馬市でも市内で大きな被害が出て、夜通し市役所に詰め、情報収集や被害状況確認を行ったことを覚えています。

この災害対応においては、南相馬市で1名の若い同僚が命を落としてしまいました。市にとっての損失は勿論ですが、何よりご遺族の方の想いは計り知れません。
昨日、市でも黙祷が捧げられましたが、このような悲劇が生じてしまった事実の一つ一つが、公務員の家族の方に「また災害が来るとウチの人が出勤してしまうんだよなぁ」と思わせてしまうこともまたその通りだと思います。

いつ終わるか分からない、いつ帰るか分からない

それが公務員の災害対応です。
南相馬市の「災害時職員行動マニュアル」では、震度6弱以上や大津波警報を確認した時点で第二次非常配備(全員参集)となっています。

このマニュアル、災害対策基本法の改正などを受け、最近改訂されたものですが、「職員は1人で行動しない」といった職員の安全確保も盛り込んだ内容となっています。

それでも、今年3月に発生した福島県沖地震のように、夜中に発生した災害の対応は当然深夜スタートで被害確認などを行うことになりますし、そのために家を出る際、家族のことを考えると、職員自身(僕自身と言い換えてもいい)は後ろ髪を引かれる想いですし、見送る家族の気持ちを考えるとどうしても「ゴメン」という気持ちになってしまいます。

こんなにカッコ良く言えない

そして災害が大きくなればなるほど、災害対応する職員が家に帰るまでの時間は長くなり、家族の労を労い、無事を喜び、家の片付けに取り掛かる(場合によっては家族とともに悲しむ)のは先になってしまいます。
この職員も家族も疲弊するタイムラグをどうするか、に答えを出そうとするのが「一般社団法人アスミー」の役割です。

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