「4X歳にもなって子どもの一人も生まないなんて…」

 40代で独身、婚姻歴なし、というと「結婚は?」「子ども産めなくなるよ」等々色々うるさく言われてそう…と思う人もいるかと思いますが、私個人に関して言えば、そういった外部の声に悩まされることはほとんどありません。「結婚する気ないんでしょ」「一人がいいんでしょ」と、周りが勝手に解釈してくれます。何でだ。別にそこまで独身至上主義ではないし、結婚に否定的なわけではないんですが。ただ、自分はまっったく結婚には向かないだろうな、ということは自信をもって言えます。まあ、それは別の話として。
 あまり人からの横槍を受けることなく一人でのほほんと生きてきた私ですが、この年齢(42歳)になって、想像もしなかったところから、思わぬ攻撃を受けることになるのです。伏兵がこんなところにいたとは…!
 
 何となく胸の張り、痛みが気になり始めたのは40になったころからだったと思います。気になる程度だったものがだんだんとはっきりした痛みになり、さらに痛みは胸から肩、背中にまで。「これはもしかして何か重大な病気だったりするのでは…」場所が場所だけに「もしや乳が…、いや、でもしこりっぽいものはない(と思う)し…」とアタフタし続けるうちにも痛みは増すばかりで、これはもう調べてもらった方が良い!と意を決して人生初の乳腺外科を訪れたのです。
 これまた人生初のマンモグラフィと超音波検査(これは経験済)を行い、診断された結果は「乳腺症」。
 診てもらった医師の話によると
・女性の身体は月に一度排卵を行うと体内の2か所に指示を出す
・1つは子宮で、妊娠のために子宮内の膜を厚くし、子どもを育てる準備をする。妊娠しないと、この膜が出血となって体外へ排出される。これが生理。
・もう1ヵ所は乳房で、母乳を生産する「小葉」という器官に母乳を蓄えるよう指示を出す。これも妊娠、出産しないと、母乳はそのまま排出される。
・出産すればこの働きは一旦リセットされるが,妊娠も出産もしないままこの働きが繰り返されると、子宮の膜は徐々に厚みが戻らなくなり、胸の小葉も大きくなったまま乳房の張り・痛みを引き起こす
→これが「乳腺症」
※だいたい言われたのはこんな内容だったと思いますが、聞き間違いや覚えていないことも汗

 実はこの半年前、急な腹痛で救急車を呼んでしまったことがあり、その時も「生理前の子宮の動きが活発すぎて、子宮自体が異様に大きくなっている」というような診断結果だったのです。まさに前述した内容の子宮バージョンの症状でした。
 
 病気ではなく正常な状態とのこと(救急で運ばれた時もそうでした。対処法として出されたのはロ●ソニン。救急車にまで乗った結果がロ●ソニンかよ!?と思ったものです…)。
 「一番いいのは出産することですね」と言われ、苦笑いするしかありませんでした。
 
 ただ、症状の説明を聞いているうちに、申し訳ない気持ちになってきたのです。何に対してかというと、自分の身体に。私の身体はめっちゃ頑張って子ども産もうとしてるんだなー、と思ってしまって。
 私の子宮)「子ども産む?ねえ産む?」
 私の乳房)「おっぱい出す?出すよね?」
 私)「いや、そんな予定ないんで…」
 そのまま放置。そして現在↓
 私の子宮)「子ども産む?産む?」(→圧力増)
 私の乳房)「おっぱい出す?出す?」(→圧力増)
 私)「う”わ、いででで!!いや、産まんから!出さんから!」
 これである。そんなに頑張って働かなくでいいんだぜ、自分よ…。
 医師から「閉経するまでうまく付き合っていくしかないですね」と言われ、はたしてどうやって付き合っていけばいいのやら、と頭を抱えております。
 
 まさか自分自身から「子ども生め!」と言われることになるとは思いませんでした。もしかしてこんな状態になることを見越して神様が誰かが、現実社会では周囲からうるさく言われることがないよう、配分してくれたのでしょうか。「子どもを生まない生き方だってあるんだよ」と言ったところで通じる相手ではないですし。というかどうやって伝えるんだ。
 あと数年はこの近すぎる相手をなだめつつ、ごまかしつつ生きていくしかありません。納得して頂ける日はくるのでしょうかね…。
 


 

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