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〈122〉調査票を見れば、親の子どもへの向き合い方がわかる

自分の子どもも他人の子どもも、見ようと思って見なければ、その性格も特性も、課題も、長所も短所も、正しいことは何もわかりません。

どれだけ親が子どもを理解しているか、親として子どもとどう向き合ってきたか、それが全て読み取れるものがあります。

それが調査票です。

放課後児童クラブや学童保育所に入所を申し込む際に求められる調査票。

各自治体、各放課後児童クラブ、学童保育所によって、有無や質問の程度など様々かと思います。

連絡先やアレルギーの有無程度のもの、食べ物の好き嫌いや長所短所を聞くもの、要望を書く欄が設けられているもの。


調査票を保護者に書いてもらうことで何が見えるのか。

愛し方は各家庭、各人間それぞれであることは大前提です。

まず、書く親と書かない親がいます。

文を書くのが苦手としても、字が汚くても、一生懸命書いてくれたんだな、子どもとどう向き合ってきたかということは、読み手に伝わるものです。

子どもの得意不得意も、放課後児童クラブでどう過ごしてほしいかも、空欄だったり、一言のみであることも少なくありません。

どう子どもとの時間を過ごし、どんな思いで子育てしているのか、どうなってほしいのか、わかるんですよ。

過保護なのか、放任なのか、夫婦で協力しているのかも。


時々「君、こんなに大事に思われてるよ!」と、子どもに教えてあげたくなる調査票もあります。

逆に、「その調査票、子どもに見せられますか?」と問いたくなる調査票もあります。


また、親自身が課題を抱えている可能性も見ればわかります。

質問の意図を理解するのが難しい、文字を書くのが難しいなど、何らかの障がい、精神面での課題を抱えている親も少なからずいます。

調査票を書けないのです。

これが読み取れると、書くのが苦手ならば、面談など話をする、聞き取ることに重点を置いた対応が必要だなとなります。

書類を渡すだけでなく、説明するだけでなく、指差し確認まで必要かもしれない、というところまでわかります。

親子支援の観点で、どのような配慮を必要とするかを考えるのです。


そして、親子関係、家庭背景、発達特性を読み取り、放課後児童クラブでの生活が始まる時までに、どう受け入れてあげたらいいかを支援員は考えるのです。

調査票はただの情報提供ではありません。

子どもと支援員の、保護者と支援員の、子どもと保護者の相互理解の第一歩です。


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