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〈37〉学童保育が発達支援センターと繋がれない②

発達支援センターは、昨今の事情によりとても忙しい組織です。

過疎少子化地域だからといって例外ではありません。むしろそのような地域こそ発達障がい(神経発達症)が多かったり、マンパワー不足だったりします。

地域の実情として町村の面積やマンパワーなどの理由で、いくつかの町村をまとめて担う発達支援センターもあります。

町村の地理的な形状によっては、自治体内にあっても居住地から遠くて通うことが困難な場合もあります。

時に上手く機能していると思えないこともあります。


発達支援センターの職員は、放課後児童支援員に「困ったらいつでも相談してください。」と言いますが、筆者の放課後児童クラブは直接発達支援センターと繋がれていないので、管轄組織の自治体職員に依頼します。

しかし、自治体職員は現場を知らないですし、個々の特性への理解も乏しく、支援員はただ子どもの面倒見てるだけと考える者も多くいるため、ちっとも繋げてくれません。

有資格者が必要と判断して依頼しているのだから、なぜそこで頓挫するのか意味不明です。

筆者の放課後児童クラブでは、福祉課や発達支援センター主宰の講演会にわざわざ足を運んで知り合いに行ったほどです。

そこで助けてくれと言ってみるのですが、正式な手順でもないので、発達支援センターも「では現地視察へ行きます。いついつに…」とはならないのです。

結局何の援助もされぬまま一歩も進めません。

ある時やっと現場へ来てもらえたとて、その一時であって継続して連携できません。

そして発達支援センターとしての立ち回り方も上手い下手はあると思います。

例えば"学童は学校ともっと連携すべきだ"と発達支援センターの職員が考えてくれます。

発達支援センターと学童と学校それぞれが、その議題についてどう考えているのかをきちんと聴取なり会議同席なりすればよいものの、当の学童から意見を出すこと無く、学校にだけ働きかけます。

発達支援センター自体も学童の現場を知りません。

連携はもちろんしたいので、働きかけてくれることには感謝しかありませんが、もっとやりようがありますよねと思うのです。

また、学童と学校が繋がったとて、発達支援センターと連携しなければ、子ども達への適切な介入方法を先生や支援員が一緒に頭を抱えて何も見出だせないケースだってあります。

どこかと繋がればOKではなく、みんなで繋がらなければ模索が永遠に続くだけです。

なぜそこに気付けない大人が多いのか不思議です。


もうこの子どもを取り巻く環境、整ってなさすぎませんか?

そもそも低賃金で有能な人間は働かないんですよ。集まらないんですよ。

有能な人間が、道徳心や倫理観をきちんともった大人が保育しなければ、子ども達はそれらが欠如したまま大人になるんですよ。

発達の凸凹も、適切な介入をするのとしないのとでは、その後のアイデンティティとか自己肯定感とかに多大な影響を与えるんですよ。

学童期のメンタルヘルスこそ健康に保たないと、その後の人生観や死生観が崩壊してしまうんですよ。

子どもの面倒をみるって、全然簡単なことではないのですよ。

子どもの発達を支える学童保育が発達支援センターと連携できないなんて、根本的におかしいんですよ。

発達支援センターに電話しても、多忙でなかなか出てもらえないなんて、機能不全としか言いようがないじゃないですか。


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