【OW2β】OWLメタリポート~week7~MidseasonMadness

こんにちは、AkihabaraEncountのclankです。

普段はOWチームの出張コーチをしながらOWLのリプレイ解説配信やOWの攻略?記事を作成しています。

この記事ではOWLメタリポートと題してOverwatchの最高峰、OverwatchLeagueにおける戦術的なトレンドを記事にしていきます。

気づけばKickoffCrashFinalも二週間前、ついにパッチ更新とともにMidseasonMadness(以下MM)が開幕しました。
今週はNAグループのみの試合だったもののすでに環境が180度変化しているので、現在の環境をピック率とともに整理していきたいと思います。

ウェストグループ

まずはピック率からみていきましょう。
いつも通りピック回数のみの集計のため公式データのような時間を含めたデータとはなっておらず、一部のヒーローは実際の活躍と大きく食い違う部分があることはご了承ください。

ピック率はweek5比でほぼ反転
赤字は前週比でマイナス、緑は前週比でプラス

この表のとおりMidseason”Madness”にふさわしい狂気的なメタの変化(言いたいだけ)と言えるでしょう。

一応公式のメタリポートで公開されてるデータも見てみましょう。
(引用:https://overwatchleague.com/en-us/news/grav-bag-sojourn-makes-a-big-splash

シグマレッキングボールが大躍進

タンクのみのデータ公開ですがそれでもMMに入って大きくメタが動いたのは一目瞭然ですね。

特徴的なところではやはりシグマの圧倒的なピック率の高さと、KickoffClashではほぼピックされなかったレッキングボールの台頭でしょう。
DPSではボールと同じくKickoffClashでのピックがほぼなかったソジョーンの台頭。
サポートは新パッチによって大きな強化をもらったゼニヤッタ、バティストが大きくピック率を伸ばしました。

MM環境の主な構成

ピック率が大きく変わったMM環境ですが、その中心にあるのは間違いなくシグマ軸のポーク構成でしょう。

MM環境でベーシックなポーク構成

この構成はゼニバティををメイン火力に据え、ソジョーンの中遠距離からのワンピックを狙いに行く構成です。
中遠距離からの火力で敵を制圧することが得意なシグマを合わせつつ、トレーサーによってエリアコントロールや裏取りなどの戦術幅を持たせています。

このポーク構成の面白いところは従来のポーク構成に比べて、ラッシュ戦術も得意とするところです。
ソジョーンの機動力と、ディスラプターショットによる足止めにトレーサーの裏取りを合わせて近距離戦に持ち込みます。

スナイパーあるいは中距離ヒットスキャンと思われがちなソジョーンですが、
実態は中~遠距離からのレールガンによる狙撃と、近距離に素早く切り込みながらレールガンによる瞬間火力でキルを取るアサシン的立ち回りを使い分けできるハイブリッドヒーローだったというわけです。
エコーやゲンジにウィドウを足して二で割った感じですね。

構成のバリエーション

さて、構成の話に戻りますが、現在のMMでは先ほどの構成を基本にマップなどによってカスタムしていく形で様々なバリエーションがあります。

現状の主なサブピックヒーロー

コントロールやプッシュマップではレッキングボールによってダイブ寄せの構成が目立ちました。
ダイブに寄せる場合はエコー、ソンブラがピックされています。
同様のコンセプトでドゥームフィストをピックするチームもありましたが、その場合はアナも同時に起用する傾向がみられました。

また、エスコートマップではWスナイパーを始めとした、ポーク重視になる傾向があり、ウィドウハンゾーのピックが目立ちました。

シグマvsシグマのエリア取りが想定されるマップなどではブリギッテを採用してシグマ対決を優勢にする意図も見えました。

いずれの構成も基本的にはポークを主体としており、ダイブに寄せるコンセプトのボール、ドゥーム採用の構成であっても従来のようなダイブで試合を作る光景というよりは、味方が火力を出しやすいように敵をかく乱する役割のほうが大きいように感じました。

メタの変遷~なぜダイブは衰退した?

さて、この項目ではなぜウィンストンザリアを主体としたダイブ環境から、ここまで極端にポーク環境となったのか。という疑問についての考察です。

僕としては最も影響があったのはバティストのリジェネバーストの強化ではないかと考えています。
特にイモータリティフィールドと強化リジェネバーストのシナジーがすさまじく、ダイブ構成を抑え込むのに十分すぎるパワーがあったのだと考えています。

バティストのイモータリティフィールドは瞬間的な大ダメージをしのぎたいシーンで効果を発揮するという、一見敵からのフォーカスをしのぐのに有効なスキルのように思えて、
実際はイモータリティフィールドで耐えられても、わずかになった体力を回復しきれず効果が切れた段階で削りきられてしまうという問題点を抱えていました。

しかし、リジェネバーストの強化によって最大100の瞬間回復が追加され、この問題点が解決したのです。

瞬間火力の重ねによる大ダメージはイモータリティフィールドで防がれ、その直後に敵の体力は100+αも回復してるわけで、瞬間的なフォーカスに全力を投入するダイブ構成にとっては悪夢のような光景でしょう。

そのうえ、今はノックバックを得たゼニヤッタも横にいるわけで、不用意に飛び込もうものならその火力をもって容易に返り討ちにされてしまいます。

ゼニヤッタの体力強化とノックバック取得もゼニバティコンビの足りなかった部分をきれいに補完してる上、これまた強化リジェネバーストとの相性もよく、強化内容が掛け算式にかみ合っていると言えるでしょう。

このようにゼニバティサポートラインの大幅な強化によって、KickoffClashまでのダイブ構成はかなり苦境に立たされているのだと考えています。

あとがき

以上、week7MMのメタリポートでした。

前回のメタリポートで予想していた通り環境に大きな変化訪れましたね。ゼニヤッタとバティストは大好きなヒーローでもあるので、今回のメタの到来は個人的にかなりうれしいです。

全体的な試合展開のスピードもぐっと抑えられ、ダイブ構成の時よりもマップ攻略やセットアップ戦略の影響がより大きくなってくるので、分析すればするほど面白い環境でもあります。
反面、観戦画面だけでは試合内容が分かりにくかったりもするのでいち早くリプレイビューワーの実装をしてほしいところですね。

来週からはアジアの試合も始まるので、NAの環境とどういった違いが出てくるのか楽しみですね。

OWLが配信しているときは裏で観戦&解説配信をしていますので興味ある方は見に来ていただけると嬉しいです。

それでは。

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