【ありがとう日本バイアス】ドイツ滞在許可証のあれこれ②


こんにちは,Claraです.

前回の「​ドイツ滞在許可証のあれこれ①」に引き続き,ドイツ滞在許可証の受け取りまでについてお話します.ドイツの滞在許可証取得までの大まかな流れは,

①申請書と必要書類の提出
②予約日の確定
③現地での最終手続き
④滞在許可証の受け取り

です.前回は「①申請書と必要書類の提出」までお話ししました.

②予約日の確定

必要書類の提出を完了してから1週間ほど経った頃,朝方に外国人局から電話がありました.ドイツ語で対応するのがまだ難しかったので,簡単な挨拶の後に「英語で話しても大丈夫でしょうか?ドイツ語が話せないんです」とドイツ語で伝え,その後英語で対応していただきました.通話内容は,

  • 予約日

  • 予約日に持参するもの(証明写真と100€)

の2点でした.予約日は,申請書を提出してからおよそ2週間後でした.証明写真はパスポート用のサイズで,背景が白のものをDM(ドラッグストア)で撮ってもらいました.また,100€の支払いはカード払いとなるとのことでした.

③現地での最終手続き

当日の朝,外国人局から「今どこにいる?!」と電話が.その日のお昼が予約日だったので,「今は市内にいて,今日のお昼に伺います」と伝えると,「オッケー!」と言われ,電話が終了しました.なかなか刺激的なリマインド電話です.

外国人局には予約の約10分前に到着しました.この日はドイツ人の同僚に同伴してもらいました.入口の受付の方に,「予約があること,今日は写真と100€を提出すること」を伝え,パスポートを渡しました.しばらくして

「あっちのデスクで手続きするからついてきて」

と担当者さんのいるデスクまで案内してもらいました.滞在許可証申請の山場,外国人局での手続きの火蓋がついに切って落とされます.

「外国人局の連中は”interesting”だよ」
「ドイツ語を話せなくて鼻で笑って追い返された」
「奴らは私をドブネズミ扱いする」
「控えめに言ってクソ」


これまでに吹聴されてきた外国人局に関する香ばしい意見が脳裏をよぎりました.デスクには担当のお兄さんが座っていて,私たちが到着するのを待っています.そして第一声は,

「おれ日本大好き!アニメ最高!早速お前の強えパスポート見せてくれよな!」

私たちの文化は異国間に共通の話題を提供するすることで,友人関係等だけでは飽き足らず,お役所手続きまで円滑にしてしまうようです.ありがとう我らがクールジャパン.

パスポートを見せた後に,目の色と身長を申告し,

「滞在許可証の期限は契約の期限と同じであること」
「契約が何らかの理由で途中で打ち切られた場合は,直ぐに外国人局に報告すること」

という内容の書類にサインをしました.最後に機械で指紋を取って,100€を機械で払い,滞在許可証を申請中である旨を記載した紙をもらって終了しました.

研究滞在ビザの期限日以降にイタリアへの旅行を計画していたので,滞在許可証の発行が間に合わなかった場合に渡航可能か質問すると,

「この紙と日本のつよつよパスポートがあれば余裕ですわ!」

とのことで,滞在許可証ブランク期間についてはあまり心配はいらなさそうでした.

このようして,驚くほどにあっさり平和に現地での最終手続きを完了することができました.わからないことだらけでしたが,

1. 外国人局に直接突撃する
2. ドイツ語話者を連れて行く

の2点が功を奏してスムーズに進みました.外国人局のお兄さんが日本に悪いイメージを持っていなかったのも精神的にプラスに働きました.こればかりは運です.

④滞在許可証の受け取り

受取日も後日電話で伝えられました.朝早くの着信でうっかり取り損ねましたが,留守番メッセージが入っていて助かりました.メッセージに気付いたのは受け取り日の前日.自分の豪運っぷりに驚きます.

申請書を提出してからおよそ6週間後が私の滞在許可証の受け取り日でした.受け取りは1人で行きました.入り口の警備の方に「予約があること,滞在許可証を受け取りたいこと」を伝え,受取日の少し前に郵便で届いていた「滞在許可証完成のお知らせ」のレターを見せると,受付の番号をもらえました.案内された待合スペースの椅子に座り,モニターに自分の番号が表示されるのをしばし待ちます.

番号が表示されたら,指定された受付デスクに向かいます.今回受付してくださった方は,英語は話せませんでした.ドイツでのお役所ごとは何回か経験がありましたが,1人で,しかもドイツ語オンリーでの対応は初めてで緊張しました.

簡単な挨拶の後,予約は取ってあるか,パスポートを持ってきたかを確認されました.パスポートを渡すと,「許可証を取ってくるから,向こうで待ってて.そっちまで持っていくわね」と言われました.待合スペースで待つこと15分ほど,マダムが私の滞在許可証カードと滞在許可証の発行証明を手渡してくださいました.これで滞在許可証受け取りは完了です・・・

・・・?

あら大変,パスポートをまだ返してもらっていませんでした!私も緊張していたもので危うく忘れるところでしたが,「私のパスポートまだ持っていますか?!」と咄嗟に聞くことができました.人間窮地に立てばドイツ語を話せるようです.マダムは「ごめんね忘れてたわ」と,パスポートを返してくれました.

こうして,晴れて滞在許可証を得ることができました.滞在許可証の申請は,どこの国でも初めての方は特に苦労するのではと思います.細かい手続きや流れは市によって違うかもしれませんが,ドイツでの滞在許可証取得に関して,私の記事が少しでも参考になれば幸いです.

私の大学雇用契約は3月30日までなので,滞在許可証の期限もそれまでです.契約延長の可能性が高いので,延長が決まったらすぐに滞在許可証更新をしないといけませんね.1人で申請を済ませることが次回の目標です.

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