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塔十月号掲載歌とひとつの決意

朝まだき雲海のもと眠る街あなたの夢のあわいを眺む
香辛料(スパイス)を効かせたカレー作る日はいつもの部屋に異国が満ちる
娘(こ)に病(やまい)見つかりし日の帰り道励ます我の声の高さよ
泣きながら笑い続けた狂うとはこういうことと知ったあの夜
三十(みそとし)を共に語りし友なれば我より我の人生を知る

若葉集 p175

今月号は、かなり前に作った歌も出して、掲載されました。
「朝まだき~」なんて、私が作歌を始めて四首目に作った歌です。

暗い歌も多かったです。
「泣きながら~」は、まさか載るとは思っていませんでした。
これは実話だし、私の真実だけれど、あまりにも重いだろうって思っていたからです。

昨日、心を揺さぶられるライブコンサートを観ました。
その人は自分の真実を歌うから、感情がものすごく乗っていて、全身で、心で、歌っていたのです。
あぁ、私もこんな歌が詠みたい。
薄っぺらい虚構なんていらない。真実を伝えるために虚構を描くなら良いけど、ただ飾るだけ、ただ流行に乗るだけの言葉は詠うまい。
そう、決意しました。
その決意のもとでは、それほど歌をたくさんは詠めないかもしれません。
それでも、自分の真実だけを詠っていこう。

これから、私の作歌の第二ステージが始まりそうです。


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