書評(外資系コンサルのリサーチ技法(第2版))

調査業務が必要となったので、急遽読んでる。コンサルティングファームなどでは必読のリサーチに関する書籍らしい。
本書では、リサーチの技法を10個あげている。具体的には、①web検索②文献検索③記事検索④公的調査・統計⑤民間調査レポート⑥アンケート調査⑦ソーシャルリスニング⑧フィールド調査⑨インタビュー⑩ワークショップである。このうち①~⑤は情報をさがすツール。⑥~⑩は情報をつくるツールとしている。
⑥~⑩は今回の業務に関係ないので記載しない。


情報をさがす

WEB検索

WEB検索は、リサーチの起点となる。WEB検索は容易にできるので、時間を使いがちなので、ゴールを設定することと時間を切ってリサーチをする必要がある。WEB検索のtipsは、キーワード検索を工夫する必要がある。具体的には代替ワードと組み合わせを考えることや画像検索を駆使する。情報のソースや情報の鮮度を確かめることなどがあげられる。

文献検索

文献検索は、情報の体系を理解するために有用。具体的には、業界本を通読し、より専門的な書籍に移っていくことを推奨している。その際、キーワードをつかみ、精読せず、必要な部分のみを拾い読みしていくことが重要である。また、読む際には事実とファクトを分けることも重要な要素として挙げられている。
そして、本の選び方としては、参考文献が充実しているもの。同一テーマを3冊買う。大型書店に寄り、選球眼を養うことなどがあげられている。

記事検索

M&Aなど特定のテーマの経緯を追うことに有用。お気に入りの記事検索ツールを見つけること。その際、海外の記事検索も見つけておくことも必要。検索の際には、固有名詞や独特のワーディングを検索すると見つけやすくなる。そして、時系列で事象を追っていく。

公的調査・統計

国や地域のマクロ的な状況や市場規模を測定する際の基礎データとなる。それ単体ではインサイトはでないので、公的データ×自主調査データでインサイトを出す。
具体的なデータベースとしては、総務省統計局をハブとして海外情勢は世銀や国別比較には国際機関、国内のマクロトレンドはe-Statを使う。
使用する際には、ルールとして指標の定義や算出方法を確認することやテクニックとして基準を揃えることがあげられている。

民間調査レポート

特定の定量データを素早く獲得する際に有用。矢野経済研究所などがある。①社内で類似のレポートがないかあたる②調査会社にあたる③調査に対する費用対効果を見極める④レポートに基づき必要なデータを加工して作り出すの順番で活用していく。

調査の目的とは

調査の目的は、集めてきたデータに基づき抽象化して生み出すことにある。あつめてきたデータを解釈し再構成をすることによって、新たなものの見方が生まれたり、未来を予測することが可能となる。つまり、調べるということより考えることの方が、実は重要な作業なのである。


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