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息子に連れて行ってもらった初めての海外旅行~行くまでのエピソード

息子曰く「いつ何をやってあげられるか分からないから」
それだけの理由ではないだろうが、この息子は長男くん。
私の4人の子供の中で1番、親の身勝手で幼い頃から大人になるまで、苦労させてしまった子です。

性格も長男気質の上に、小さき心に見るもの、起きた出来事が積み重ねて出来き、育った環境は、子供に悪影響か、はたまた、良い影響だったかなんて、子供達が大人になり、社会に出て、そこで初めて、子供の子育てが、これで良いか悪かったが分かると思う。

子供は、赤ちゃんから幼少期になり、少しずつ自我が目覚め、大人は、子供が小さいから分からないだろうと思っている事も、子供が何処で、見るもの、感じるものをどうとらえるかなんて、当の本人しか分からないと思ったエピソードがあります。

長男が幼稚園の年中さんの時、ある日、私は、担任の先生に呼び出されたのです。
誰もいない息子のお教室でした。担任の先生と2人きりです。

「お母さんに、どうしても見て頂きたい"絵”があるんです。」と担任の先生から差し出された4つ切り画用紙でした。

先生は、
「授業でお絵かきをしまして、お題は”ひよこ”でした。」
”ひよこ”はもちろん鶏の子です。
言われてみれば、お教室の壁には、子供達が書いた各々の”ひよこの絵”がありました。
ただ、”ひよこ”の主な姿は先生の方で予め印刷されていたようで、子供達は「書く」事より、「塗り絵」の授業なのかなという感じでした。

先生が、私はに息子の絵を皆と一緒に張り出してないという事は、、、
恐る恐る先生から手渡された画用紙を見てみたら、

なんと、
【真っ黒に塗りつぶされた“黒ひよこ”】だったのです。

先生は、
「幼稚園で5年やって初めて、真っ黒に塗りつぶされた絵を見たのは、衝撃で何か○○くん(息子の名前)の心を心配してしまいました。」
と凄く深刻なお顔だったのを今でも覚えています。

先生は
「何か思い当たる事がありますか?」
とやはり言われて、
私は、思い当たる事は、”いくらでも”あったので、

先生にも
「やはり、、、小さくても子供は考えていなくとも、心で感じるのですね」
と言ってました。

我が家では、この出来事は、あとの兄弟に語り継ぐ
兄ちゃんひよこ事件

笑って語り継げれるのが我が家の救いです。

そして、まさか
ひよこ事件」の当事者の兄ちゃん(長男)から25年後に、

私を含めて、自分の(長男、本人)弟と妹、3人を海外旅行に連れて行ってくれるなんて、誰も25年前は、思いもしなかったです。

長男は20代で、私達に海外旅行に連れて行ってくれたのですが、私、弟、妹、3人それぞれ海外旅行に行く事に理由と目的を持った上で、旅行全てをプロデュースしてくれました。

長男は、小学4年生の時に、サッカーでACミランの日本代表の選考会で選ばれて世界大会の本戦が行われるイタリアに行きました。
普通は小学生が海外に行く時は1人でも親が同行するのですが、我が家は、勿論、子1人旅です。

帰国してから聞いた話ですが、初めての飛行機の上、付き添いの親もいなくて長時間のフライトでずっと黙っていた為に、飛行機乗り換えで空港についた途端に激しい腹痛にあって、トイレにこもっていたそうです。
引率のガイドさんからは、原因は極度の緊張を長時間我慢していたのではないかとお聞きしました。

そして、次の長男の海外の旅は、東京大学に入ってから、大学を休学して、海外でプロサッカー選手を目指して、ガイド無し、ツアー無し、単独カンボジアに行きました。

自分で入りたいプロサッカーチームを現地で探す事から始まり、練習場を探して、自分から入団テストを申し込むという事を、数週間の滞在で何チーム回ったそうです。
カンボジアは場所によりかなり治安が悪いので、現地で知り合いになった日本人に犯罪に会わないようアドバイスを貰ったようで、帰国する時に現地の空港で、空港の方に
「よくその歳で単独来て、何週間も滞在できたね」
と言われたそうです。

さすがに帰ってきてから、
「そういえば、現地の空港着いて、初っ端、囲まれて怖かった~」
と言ってました。

そして長男はカンボジアでのプロサッカーは諦め、
「もう一回最後サッカーで海外に行って駄目だったら、プロサッカー選手になる夢は諦める」と言って、
次の目指すは、スペインに決まって渡航しました。

長男はこの時点でまだ、2か国目でしたが、自分だけで行っているので家族で海外旅行、家族でバカンスなんて要素は一つもない(笑)

スペインを選んだ理由は
ズバリ「飯」でした。

長男、発海外のイタリアは「チーズ」が有名ですけれど、実は長男の1番嫌いな食べ物が「チーズ」(笑)

そして肉と魚だったら、魚派の特に新鮮に食べれるお刺身など魚介類。
滞在場所もスペインの海沿いで、好きなチームもあるという事で、決まりました。

社会人になる前に海外に行った体験が、少しでも本人の肥やしになっているからこそ、下の2人の弟と妹に海外体験をさせてくれたのだと思っています。

私は、上の子2人には、ここには書けない程、酷い子育てをしてきて苦労させてしまいました。
せめて、自分の償いでは、ありませんが、老後の生活や、マイホームや欲しい車種や外食を1つでも多く抑え、その分のお金を子供達に色々な経験させてました。

長男もそんな私を見ていてたのかなと思うと、私達に海外旅行を連れていってくれた事、感謝しかありません。





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