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長編小説「日本鬼ごっこ」

•        登場人物 横浜隼人 那須厳太 小坂光秀
•        ルール 鉄道・バス・フェリー・飛行機のみ使用可能。
     飛行機は鬼一日2回逃げ一日1回使用可能。
     代わり鬼のルールで行う
     期間は3日間、範囲は日本国内すべて。
•        僕らは集合場所である東京駅に集合していた。横浜隼人、那須厳太、小坂光秀である。今日と明日と明後日の三日間、最初は横浜が鬼で那須と小坂が逃げてになって鬼ごっこをする。5時、ついに戦いの火ぶたが切られた。また、5時に最初にミッションが発令された。「富士山を写真に収めろ」だそうだ。クリアすると無敵カードがもらえるらしい。那須と小坂は5時20分、東海道線普通沼津行きに乗った。そして横浜に48分についた。横浜では横浜線に乗り換える。と同時に50分になった。鬼である隼人が動き出す時間だ。2人は急いで横浜線に乗って新横浜を目指す。一方の鬼は、品川へ移動し6時の位置情報を確認していた。大口(横浜線)だそうだ。隼人は新幹線に乗ると読んで羽田空港へ向かった。逃げての2人は、新横浜まで行き、11分ののぞみに乗って大阪へ向かう。その道中、三島を通過した付近から今日は晴れていたので富士山がきれいに見えたが2人とも寝ていた。那須が起きたのは静岡付近。ギリギリ右に富士山が見えたので慌てて写真を撮ってミッションクリアとなり、無敵カードをゲットした。
•        一方こちらは鬼。京急に乗って羽田空港へ移動していた。位置公開の時間となり逃げチームを見ると三島付近を走行しているという。隼人はクリアされたと落胆してしまった。気を取り直して飛行機に乗る。今日隼人が選んだ便は、大阪行きではなく福岡空港行き。大阪だと追いつけないと思ったのだろう。一方の逃げチームは愛知県、名古屋に到着していた。鬼チームが追いかけてくるとも知らず…一方の鬼はまだ羽田空港にいた。急に上空に風が吹き出して一度運転を取りやめているからだ。5分、10分、15分…どんどん遅れる飛行機に隼人は焦りを隠せずにいた。またまた逃げての2人。今は新神戸駅で止まってしまった。お客さんの荷物がドアに挟まってしまったようだ。こちらの2人も隼人と同じように焦っていた。
•        一方の鬼はようやく羽田空港を離陸した。この時点の位置情報を見ると姫路付近を走行しているようだ。隼人は姫路なら追いつけると思い少しほっとした。こちらは逃げて。広島付近での位置公開の時間で隼人の位置情報が分からなくなってしまった。頭のいい那須はこれを飛行機に乗ったんだとすぐに当て、少し焦り始めた。またまたこちらは鬼。飛行機では現在は静岡県付近を飛行していて、右に富士山がきれいに見えるとキャビンアテンダントからアナウンスがあった。隼人は右を見ると雲の中から富士山が顔を出していた。またまた逃げて。もうすぐ新関門トンネル(本州と九州をつなぐトンネル)に入ろうかというところで、ケータイが「ブー」となった。次のミッションだ。ミッションは「政令指定都市に3ついけ」だそうだ。今日までにいかないと強制的に鬼になるそうだ。今僕らは新幹線の中にいるので少し焦った。
•        一方そのころ鬼は福岡空港に着陸していたが、博多行きの地下鉄に一番遠いゲートで降ろされてしまった。マップを見ると福岡空港駅まで15分と表示されている。これでは先に博多(福岡市)に到着されてしまうと焦った。一方逃げては小倉で降りていた。政令指定都市ミッションを達成するため。また、鬼が福岡空港にいるためである。そのためソニックに乗って大分へ。一方鬼は博多についた。位置情報を見ると中津というところだそうだ。鬼は追いかけるために新幹線に乗り小倉へ向かった。こちらは逃げて。別府の1つ手前の杵築(きつき)駅で降りていた。なぜかというと、ここから大分空港へ行き飛行機に乗るからである。12時のバスで大分空港へ行くと、空港は人でにぎわっていた。どこかに隼人がいるのではないかと心配していたが、どこにもいなかったのでほっとした。そして13時13分の飛行機に乗って東へと向かった。
•        こちらは鬼。鬼はBUSの車内にいる。逃げが大分空港付近にいるとGPSでわかったので行橋駅で緊急下車。北九州空港へとバスで向かった。一方逃げては、大分空港から飛行機で関西国際空港へ向かっていた。関西国際空港がある大阪府だと堺市、大阪市と2つ政令指定都市があるので、あと2つ残っている2人には最適だ。一方鬼(隼人)。北九州空港から向かったのは何と逃げてと同じ関西国際空港。一県に2つ政令指定都市がある都道府県で最も西なのが大阪府なので行ったのである。そのため14時の飛行機に乗って関西国際空港へ向かった。
•        関西国際空港に着いた逃げては、鬼が四国上空まで迫っていることを知る。2人はこれからは別行動で那須は大阪→堺の順に、小坂は堺→大阪の順にめぐっていくという。那須はラピート(南海)に、小坂は関空快速(JR)にのり、それぞれの目的地を目指した。そのころ鬼は関西空港に着陸していた。幸運なことに駅に一番近いゲートで降ろされると思いきや、前の羽田空港行きの飛行機が遅れていて10分遅れで降りる予定だった隣のゲートに降りた。そこから急いで堺市(堺市)へいき、2人をブロックしに行く。一方小坂は焦っていた。鬼がりんくうタウンを通過して、JR線のほうへはいっていっていたからである。とりあえず堺市で下車し、ミッションをクリアしに行く。看板でとってミッションクリア!と次の瞬間、ホームに列車の接近を告げるアナウンスが流れ、15時15分の大和路、関空快速が来た。鬼はまだ来ないだろうと思った乗ろうとした次の瞬間、鬼(隼人)にタッチされてしまったのだ。そして那須のケータイに「小坂が堺市駅で確保。60分待機後小坂が鬼となる」という連絡が来て那須は焦った。そのため予定を変更し京都に向かうことにしたそして逃げとなった隼人は、堺市をクリアし大阪市方面へと関空快速で向かって、大阪で下車。政令指定都市ミッション3つのうち2つをクリアしていた。その後新快速で京都に向かい、ミッションをクリアしたのである。こちらはずっと逃げの那須。大阪市をクリアした後、新大阪で乗り換え新幹線で向かった先は何と新横浜(横浜市)。京都だと捕まると踏んだのだろう。16時の新幹線に乗って18時に新横浜についた。1日目の鬼ごっこの時間は20時までだったので、とにかく遠くに行こうとしたその時、「ブー」とケータイが鳴った。ミッションだ。「世界遺産に2つ訪れろ」だそうだ。それをクリアすると、飛行機が無制限に乗れるらしい。那須は注意書きを見た。「ただし、2人までとする」と書いてあった。那須は飛行機が無制限に乗れるように世界遺産がある東京都上野に向かった。
•        こちらは鬼になってしまった小坂。16時30分に行動が解禁され、GPSを見たが、横浜は京都~米原間、那須は米原~岐阜羽島間と、2人とも遠いところにいたのでとりあえずミッションをクリアしに行く。関空快速で大阪へ向かい、ミッションをクリアした。1日目の鬼ごっこは20時までだったので、今17時15分くらいなので少し焦った。一方の横浜は、東京駅へ着いていた。時刻は18時30分。ミッションは新横浜に到着するくらいに聞いていた。そして東京駅で自分の肩を触っている人がいたので「鬼か…」と少し気持ちが沈んできたが後ろを向くと同じ逃げての那須だった。ここから2人は一番近い世界遺産がある上野の国立西洋美術館へ向かった。
•        こちらは小坂。大阪から伊丹までバスで移動し、羽田空港についていた。到着時刻は19時過ぎ。位置情報を確認すると2人とも同じ行動をしていて、上野にいるという。これはチャンスだと思い東京モノレール→山手線に乗って上野へ向かった。一方逃げての2人は、鬼が羽田空港まで迫っていることを知り、急いで美術館を出て、上野で2人で別れ、那須は新幹線に乗って仙台へ、横浜は新幹線で金沢へと向かった。一方こちらは鬼。東京モノレールに乗って天王洲アイル付近を通過していると、位置情報の開示があり、埼玉県大宮付近にいるという。小坂は新幹線に乗ったと思い東京から新幹線で追うことにした。
•        こちらは那須。19時に上野を出て、今福島付近を走行している。そんな時に20時になってしまい、次の仙台で降りることになった。そして仙台シティホテルに泊まった。横浜は20時になってしまったので残念ながら長野で降りることになってしまった。そして長野善光寺セントラルホテルに泊まった。そしてこちらは小坂。東京から新幹線に乗って高崎で下車。高崎ゲートホテルに泊まった。
2日目
•        朝5時、隼人は始発の篠ノ井線に乗って動き出した。2つ目の世界遺産、松本城に行くためだ。一瞬特急しなのに乗ろうとも考えたが、しなのの始発が6時半のため、鬼に追いつかれそうだったのでやめた。一方の那須は、6時の始発のはやぶさで「ある場所」へと向かっていた。その場所とは、青森県にある、三内丸山遺跡なのである。2018年に世界遺産に登録されたことを知っていたので、新青森駅からバスで向かう。新青森到着は7時30分。ここからバスで向かうと思いきやバスが9時にしかなかった。しょうがないので奥羽本線で津軽新城駅へ。そこから歩いて向かう。遺跡には8時15分についた。遺跡でミッションをクリアした那須なのであった。{クリア}という通知が来たので、那須はうれしくなった。
•        一方こちらは鬼。高崎から長野へ移動し、特急しなので松本駅へ来ていた。到着は8時45分。隼人が松本城にいるという位置情報をキャッチしたので、松本城へ向かう。歩いて行こうとしたら、なんと「松本城めぐり」というバスが来ていたのである。それに乗車し松本城を目指す。一方隼人。鬼が姨捨駅付近を走行しているという位置情報を得たので、その焦りか間違えて北松本駅で下車。松本からはバスが出ているが北松本からはバスが出ていないので徒歩で45分で松本城へ向かった。到着は8時15分になる予定だったが少しルートを迷ってしまったので30分遅れてしまった。そして城の前で写真を撮り、ミッションクリアとなったが、鬼が松本城バスターミナルまで迫っていることを知り、慌てて木の裏に隠れた。一方那須は、新青森駅に来ていた。そしてここから新幹線に乗って函館へ。ここなら鬼のリスクが少ないと感じたのだろう。だが、青函トンネルの中で新幹線が緊急停車してしまった。電気系統のショートらしい。そして1時間も遅れて11時30分、新函館北斗に到着した。
•        那須が新青森についたのと同時刻。隼人は焦っていた。ずっと自分の近くに鬼がいるのだからである。この体勢で30分いるが、さすがに疲れてきた。鬼がいないなと言って去っていったその瞬間、隼人は飛び出し、鬼が出たのと別の門から出た。だが後ろを向いた鬼がそれに気づき、追ってきた。那須はそれにすぐに気づき、逃げた。バスに乗らずに走り、到着した松本駅で鬼が追いかけてこなかったので少し安心したが、肩を触られた。鬼の小坂に捕まったのである。隼人は小坂に何で先回りをしたかと聞く。小坂はバスで先回りをしたらしい。隼人はとても悔しくなりながらも、鬼になった。その通知は東北にいる那須にも届いていた。那須は、隼人が捕まったことを聞いて悲しくなりながらも北海道へとはやぶさで向かった。
•        鬼になった隼人は、ルーレットで90分待機を引いてしまった。その間に、逃げになった小坂が逃げる。そして松本空港に逃げた小坂は、那覇への飛行機に乗った。出発は10時30分。そしてほぼ同時刻に鬼の行動が解禁されたのであった。一方那須は、新函館北斗から特急北斗で札幌方面へと向かっていたが、ミッションの通知が来た。「日米和親条約、日米修好通商条約で開講された港へ行け。」だそうだ。札幌方面へと向かっていた那須は森で緊急下車し、函館方面の電車を見た。なんと次は2時間後なのである。そのため森駅の外へ出た。そしたら高速バスが止まっていたのである。行き先を見ると函館駅前、五稜郭と書いてある。そして急いでその高速バスに乗ったのであった。
•        小坂は、那覇まで来ていて焦っていた。飛行機無限ミッションをクリアしていなかったので、今日は飛行機に乗れないのである。明日12時までにミッションをクリアしないと無条件に失格になるという通知が来ていたので、少しでも近づくために、那覇港から船に乗って鹿児島県奄美へ向かった。こちらは鬼となった隼人。1度ミッションをクリアしていたので飛行機には無限に乗れる。とりあえず小坂を捕まえるべく松本空港から那覇空港へ飛行機で向かった。一方那須、こちらは函館港に到着していた。時刻は14時。ミッションクリアである。そして鬼が来ないように定期便が少ない稚内へ向かったのであった。
•        一方こちらは船で鹿児島県奄美へ移動中の小坂。時刻は間もなく19時を迎える。そういうところで間もなく奄美という放送がかかった。ついにつくのである。小坂は疲れて奄美のホテルに泊まろうと船を下船しようとしたその時、肩を触れられた。鬼に捕まったのである。鬼にどうやって来たかと聞くと、那覇で降りた鬼は、そのまま奄美空港行きの飛行機に乗り、ここまでバスできたと教えてくれた。捕まってしまった小坂は、運良く60分待機を引き、奄美で泊まった。一方隼人は奄美空港までバスで移動し、羽田空港まで飛行機で向かい、羽田スカイホテルに泊まった。那須は、16時30分についた札幌でカムイ、ライラックに乗り継ぎ、網走のホテルで泊まった。
3日目
•        朝一番早く起きたのは小坂だった。5時に起き、6時の飛行機で羽田空港へ向かった。そして6時30分に起きた隼人は、鬼が羽田空港まであと1時間30分と迫っていることを知り焦った。そして羽田空港の7時30分の飛行機に乗り函館空港へ向かった。そして9時についた函館空港からバスに乗り、函館港9時30分に到着し難なくミッションをクリアしたのであった。一方那須は、8時に起きてきたミッションにとてもびっくりした。今日は最終日で、最終日は「ゴール」というものが15時に発表されるという。そしてそのゴールに21時までにたどり着けないと失格だそうだ。そして危機感を感じた那須は女満別空港まで向かい9時30分の飛行機で関西国際空港まで飛行機で向かった。一方小坂は、8時に羽田についていた。そこから京急、横浜高速鉄道に乗り、横浜港(みなとみらい)に到着していた。時刻は9時30分。小坂はゴールが発表することを知り、移動しやすい羽田空港へと向かった。そして隼人。函館港から生還フェリーを使って青森港へ来ていた。時刻は13時。
•        こちらは那須。11時に関西国際空港に着陸しようとした瞬間、機体が大きく旋回した。CAが言った。「皆様、当機は関西国際空港(大阪府)に着陸を試みましたが、先ほど関西国際空港で飛行機の衝突事故が起こったということで、ただ今大阪国際空港(伊丹)へ向かっています。あと15分ほどで到着しますので、今しばらくお待ちください。そしてそれを聞いた那須は焦ったのであった。一方小坂。横浜駅で京急に乗ろうとしたところ、「キキー」という音が目の前でなり、電車が500mほど手前のところで止まってしまった。すぐ駅員さんがアナウンスして「信号機の故障が起こったようです。再開見込みは約30分後です。今しばらくお待ちください」と言っていた。小坂はあせりJR京浜東北線で浜松町から東京モノレールに乗って羽田を目指した。一方青函フェリーに乗っていた隼人は、青森であり、バスで青森駅へ向かっていた。気に到着したのは13時30分ごろ。渋滞で15分ほど到着が遅れてしまっていたのだ。隼人は自分に暗雲が立ち込めているように感じた。
•        こちらは那須。11時30分頃に伊丹空港に着陸したが、降りられたのは11時45分ごろだった。そして那須は大阪駅方面へ行くバスの時刻を見た。次のバスは12時30分だという、仕方なく伊丹空港で昼食を食べてバスの出発を待った。一方小坂は、11時に羽田空港(第1ターミナル)に到着。昼食を食べて休憩しながら15時にあるゴールの発表を待った。そして隼人は新幹線で盛岡へ到着していた。時刻は14時55分。そしてゴールが発表された。ゴールは国宝の松本城である。前行ったところである。そして大阪駅に着いた那須は、13時を回っていた。けど考えたら空港のほうが移動しやすいと思い13時半のバスに乗って伊丹へ逆戻り、渋滞で到着が遅れて付いたのは14時20分だった。そして松本城の知らせを聞いて15時45分の飛行機に乗って松本空港へ向かった。そして羽田空港にいる小坂は、飛行機で向かおうとしたが、新幹線→特急のほうが速いので、東京駅までバスで向かい、かがやきで長野、しなので松本駅へ向かった。到着は18時。そして松本城バスの時間を見た。なんと10分後に来るという。喜んだ小坂はバスに乗って18時25分に松本城に到着した。ゴールである。そして何番目かを聞いた。約10秒間の静寂の次に「2位」と言われた。小坂は5万円がもらえると聞いてなんだか実感がわかなかった。そして1位の人が出てきた。そう。那須である。16時45分に松本空港につき、バスに乗って17時15分に松本城についていた。そして、電話で隼人とも話した。隼人はとても悔しそうな顔をしていた。こうして日本全国鬼ごっこは幕を閉じたのであった。 完

ありがとうございます。