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薬剤耐性菌の種類は?

みなさんこんばんは。
ちょっとコメダ珈琲でコーヒーブレイクして読書📖してきました。たまには読書もいいですね!
どーもMittsuです。

昨日の話の続きで、薬剤耐性菌の種類についてもどんなもながあるのかみていきたいと思います。

一番よく耳にするのは、MRSAでしょうか?その他にもESBL、最近ではCREの発生報告が多くなっているのも気になりますね。
薬剤耐性菌と言っても多くの種類がありますので、代表的なところを感染対策を交えてみなさんと共有をしようと思います。

MRSA(Methicillin‐Resistant Staphylococcus aureus:エムアールエスエー)

元々は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)という細菌のことを指し、人間や動物の皮膚に常在していることもある細菌です。
治療法としてペニシリンGという抗菌薬が活用されてきましたが、これに対抗して普及したのがメチシリンであり、このメチシリンに効きにくくなった細菌をMRSAと呼んでいます。

医療機関で発生した場合には、ほかの免疫力の低下した患者への伝播が懸念されるため、感染対策も重要です。

これまでのテーマでも何度か話していますが、ここでも「標準予防策」が重要になります。MRSAと診断される前から事前に行う対策がとても重要です。

MRSAと診断された後は、「接触予防策」も合わせて実施することが重要です。

ESBL(Extended Spectrum beta(β)-Lactamase:基質特異性拡張型βラクタマーゼ)産生菌

こちらは、細菌の変異によりβ-ラクタム系薬だけでなく、第三世代・第四世代セファロスポリン系薬まで分解可能となったβ-ラクタマーゼを産生する細菌のことをいいます。

主に腸内細菌である、大腸菌(E.coli や Klebsiella、Enterobacter )などが変異することが多いです。

対策は、これもまた、標準予防策+接触予防策が重要です。

CRE(カルバペネム耐性腸内細菌科細菌)

その他にも広域抗菌薬であるカルバペネム系抗菌薬や広域β-ラクタム剤に対して耐性を示すCRE(カルバペネム耐性腸内細菌科細菌)も、最近増加傾向にあります。こちらも腸内細菌が関連しています。

先ほどのESBL産生菌は、このカルバペネム系抗菌薬の効果が期待できますが、CREについては、効果が効きにくいため、治療薬に難治するとされています。

VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)、VRSA(バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌)

他にも、MRSAや腸球菌(Enterococcus)の治療薬として有効であるバンコマイシンに耐性を持つ細菌もおり、全国的にも発生件数は少ないですが、CREも含め1例発生しただけでもアウトブレイクの対応が必要な薬剤耐性菌についてです。

VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)、VRSA(バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌)
いずれもバンコマイシンに耐性を示すため、問題されています。

MDRP(多剤耐性緑膿菌)

緑膿菌についても耐性を示す薬剤耐性菌の発生があります。

MDRP(多剤耐性緑膿菌)
こちらは、3種類の抗菌薬に対して耐性を示すとされ、その後の治療薬もさらに限定される。
カルバペネム系抗菌薬 (イミペネム:IMP、メロペネム:MEPMなど)
抗緑膿菌用アミノ配糖体系抗菌薬(アミカシン:AMKなど)
・フルオロキノロン系
(シプロキサシン:CPFX、レボフロキサシン:LVFXなど)

今回は、代表的な薬剤耐性菌をお話ししましたが、他にもMDRAB(多剤耐性アシネトバクター)、PRSP(ペニシリン耐性肺炎球菌)などもありますが、この辺にしておきます。

最後にみなさんにお伝えしたいのは、薬剤耐性菌や多剤耐性菌を作ることを抑制することが重要ですので、昨日の抗菌薬治療を行う場合の対策がとても重要となりますので、改めて、抗菌薬の重要性を理解していただければ幸いです。

また、感染対策は、「標準予防策+接触予防策」がこの感染症に対する対策となります。

さらに、1例でもアウトブレイクの対応をする場合は、消毒薬も0.1%の次亜塩素酸Naでの清掃や紫外線照射などの厳重な対策が重要となりますので実際に発生した場合には、施設内のマニュアルや感染症専門家に相談しながら対策を実践することも大切になります。

今日も何かと話しすぎましたが、ここまでにします。
おやすMittsu💤

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