言葉は正しく? 間違っていてもいったんゴネよう
あなたの言葉ほんとうに正しいですか?
誰しもが自分の感覚が正しいと思っている。
その感覚が否定される時、凄まじい衝撃と、恥ずかしさが込み上げる。
今までの人生を否定された気分になる。
イントネーションや文字でしか見たことがなカタカナ語は要注意だ。
子ども頃、ポケモンの名前のイントネーションが他の子どもとは違い、衝撃を受けた事をよく覚えている。
そんな苦い経験を大人になってから経験してしまうとは一生の不覚。
イントネーションではないが、言葉の意味を誤用していた。
妻との何気ない会話で発覚した。
それは「1時間弱」と「1時間強」という表現。
みなさんきちんと理解しているだろうか。
一度、自分の常識を疑って考えてみて欲しい。
例えば、この記事は「1時間弱」で書きあげました。
と言われた時、あなたはどれぐらいの時間をイメージするだろうか。
一般的には50分程だろうか。
僕は「1時間5分~10分」ぐらいの事だと思っていた。
では一時間強は?
一般的には1時間10分ぐらいだろうか。
僕は「1時間15分以上かな」ぐらいに思っていた。
え?
アホかって?
そう僕は随分アホだったようだ。
でも僕の言い分も聞いて欲しい。
まず時間は進むものだというのは皆さん共通の認識だと思う。
「ボクの時間は少し遡ります」という人はきっと変人なので、ここでは無視する。
では、時間は進むという当たり前の概念を「1時間弱」に当てはめて考えてみよう。
まさか10分程も時間を遡るなんて!
そんな奇想天外な発想は僕にはなかった。
1時間から「弱」時間進むと考えたのだ。
実に賢い。
実に自然な発想だ。
理解してくれとは言わない。
でもこういう人間もきっとどこかにいるはずだ。
僕だけということはあるまい。
さて「じゃあ50分程度時間が掛ることを伝えるにはどう表現するだよ」という疑問が思い浮かんでいるそこのあなた。
するどい。
いやなに、難しいことはない。
シンプルに「50分程度」と伝えればいいじゃない。
なに?
納得できない?
では、ぜんけいルールに乗っ取って「45分弱」でいいじゃないか。
これでみんなスッキリしたね。
時間は進むもの、という事を忘れてはいけないよ。
言葉の意味って難しいね。
すべての言葉を懇切丁寧に教えてもらえるわけでない。
会話の流れから「この言葉の意味はだいたいこうかな?」と勝手に決めつけているのだ。
こんな感じで、みなさんにも自分では正しいと思っていても実は誤用だった、という事が起こりうるかもしれない。
でもマジョリティが正しいとは限らない。
こういうときには一旦自分の正当性を主張してみよう。
あなたの主張の方が説得力があった時、言葉は生まれ変わるかもしれない。
もしくは本来の意味を取り戻すかもしれない。
この記事を読んだ人はこれから1時間弱と聞いた時、どっちだったっけ?と混乱するかもしれない。
その時は「時間は進むもの」という合言葉を思い出して。
ほら、ここに新たな概念が誕生した。
これからは「新1時間弱」の疑念の普及を目指そうと思う。
ではまた。
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