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看護師に必要なこと

 私は看護師として様々な診療科で15年間働きました。看護師時代に同僚や先輩と接していく中で感じた看護師として必要だと思うことをまとめました。

1.思いやりとやさしさ

 看護師は医療職の中でも最も患者やその家族と直接接する仕事です。何を捨てても絶対に思いやりと優しさが必要です。患者を尊重し、共感し、患者のニーズに応じたケアを提供するためには、相手を思う気持ちは必須です。

2.コミュニケーション能力

 患者、医師、ともに働く看護師、そしてコメディカルに対し、効果的で適切なコミュニケーションをとるスキルが必要です。相手にきちんと伝わる情報提供や前向きになれるような声掛けは、患者の身体的・精神的な健康状態に大きな影響を与え、医療の質を高めることになります。

3.ストレス耐性

 医療を提供する現場は、命に直結するようなことが多く、常に高い緊張感とリスクにさらさえています。患者の急変など予期せぬ状況に遭遇しても、冷静に判断し、プロとして行動できる能力が求められます。慎重でありながらも素早い性格な判断で対応することが重要です。また、患者をはじめとした様々な人々と関わるために、多くのストレスを感じる場面に遭遇しますが、その都度、冷静さを失わず良い方向に迎える判断と対応をしていく必要があります。

4.協調性

 先述した2.コミュニケーション能力にも通じる部分ですが、看護師は医師やコメディカルと連携し、チームとして患者の抱える問題に取り組むことが多いです。周囲に対し、チーム医療を担う一員だという意識を持って協調性を重んじ、患者のために最善の医療を提供する(したい)という気持ちが大切です。

5.高い注意力

 看護師は常に患者の状態をよく観察し、些細な変化や異常に気付くことが重要です。「観察する」とはただ見るだけではありません。五感で得た情報をもとに、アセスメントし、客観的に評価することが求められます。

6.責任感

 直接ケアする立場として、患者の安全と健康を守るために、看護師は強い責任感をもって業務を行うことが大切です。その責任感は患者に届き、信頼を築くことつながります。

7.常に学ぶマインド

 医療は常に進化しています。看護も同様に進化しているので、常にアンテナを張り、新しい知見に触れ続ける必要があります。学ぶことを苦にせず、得た知識のインプット・アウトプットを常に行うことでより高いレベルの看護師に成長できます。

まとめ

 以上、看護師に必要なことでした。言い換えると「看護師に向いている人」とも言えます。たとえ苦手としている部分があっても、ある程度の修練で補えることもあるかと思います。一方で、気質的にそもそも看護師に向いていないと感じる人もいるでしょう。そもそも潔癖な私は看護師に向いていないと思っているので、今はこうして産業保健師として働いているわけです(…笑)。
 めちゃくちゃ大変な仕事ですから看護師を辞めたいと思う場面は数えきれないくらいあるかもしれません。そういう時に、「なぜ自分は看護師になりたかったのか」に立ち返り、それでも前を向けないようでしたら自分が壊れてしまう前に、看護師のキャリアを見つめる機会とすることをおすすめします。

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