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ウマ娘新規からマニアックになりたい人向け、第163回 天皇賞(春)の血統予想と解説 ~長距離は血統の奥深さ!スタミナ満点・在来牝系とは~

※ご注意
本記事はウマ娘に触れた人が実際の競馬に触れようとした時に、私の得意とする血統予想からの観点を提供するという目的で書いています。
極力簡単になるように書いていますが、理解しづらい可能性もあります。
G1は今後すべて書いて行こうと思うので、段々と理解していったら予想が楽しくなるかも…という事でひとつご容赦ください。
なお普段はfanboxにマニア向け予想記事を掲載しています。

今週は天皇賞(春)、春天と呼ばれる事が多いので以下春天とします(つまり天皇賞(秋)は秋天)。
例年は京都競馬場ですが今年は94年にビワハヤヒデが勝った時以来の阪神開催。といっても阪神競馬場は改修が入っていて1周目は以前無かった外回りコースを使うとか、そもそも内回りも若干形が変わってるとかもあります。芝質も違いますしね。

それは予想記事の所で触れるとして、今回お話ししたいのは『在来牝系』について。

■以前は多かった在来牝系活躍馬

『牝系』とは前々回の記事で触れている通り母の母の母の母の…と牝馬の血の繋がりを追っていくものを指しますが、
『在来牝系』が指すものは、明治から昭和初期にかけて(大半を軍用馬目的に)日本に輸入された、競馬史の初期から日本で走っている血統。
一言で言えば日本の古い牝系です。

その血は今でも引き継がれています。
ウマ娘の登場馬は2~30年前辺りの馬が多いので今よりも在来牝系の活躍馬が多く、スペシャルウィーク、ゴールドシップ、メジロマックイーン、トウカイテイオー、ミホノブルボン、マチカネフクキタル、アイネスフウジン等々、色々います。

と、ここに並べただけで気づく事があったアナタはなかなか筋が良いです。
菊花賞馬だったり、春天馬だったり、どっちも勝ってたり、という馬が多いですね。
それ以外でも中長距離の活躍馬。
いかにも豊富なスタミナを伝える事が見て取れます。
中にはスピード血統である父や母で長距離戦で距離不安説を多くの人が唱えたような馬も居ますが、実は在来牝系だった事で長距離のスタミナの下地があったとも言えます。例えば鍛えて距離適性を伸ばしたと言われているミホノブルボンも実はそんな奥深い血統の理由もありました。
また雨が降って荒れた芝も苦にしない馬が多く道悪で強い特徴もありますね。

※こういう距離適性云々を指して「血統なんて関係ない!」と言う人は血統を浅く見て言っているケースが多く、奥深くを見ていくとちゃんと血統が関わっている理由がわかります。近年だとキタサンブラックの時によくいました。以前ならメガスターダム、マチカネフクキタルもそうですね。

中にはローレルゲレイロやクリノガウディーといった高松宮記念1位入線馬(ガウディーは進路妨害で降着)という短距離馬もいるんですが、
1200をトップスピードで走り切るスタミナという意味で、短距離馬と長距離馬は表裏一体という話も高松宮記念の記事の時にしています

在来牝系をもう少し広く取ると『基礎牝馬』とも表現され、
牧場の生産の原点として輸入された牝馬にも言われたりしますが、こちらも日本の古い牝系となるので在来牝系と同じような特徴になります。
社台が輸入したデヴォーニアはメジロ牧場にも引き継がれメジロドーベルが産まれ、またそのメジロで伸びた牝系と社台で培われた血統の父との配合で近年国内外のG1を勝つ馬も産まれていました(モーリス)。

競馬界はもともと長距離レースの方が位が高く、天皇賞は以前は春秋どちらも3200m。
スピード化していく時代に合わせて秋天は2000mに短縮されましたし、春天は最上位層が何頭も出走してくるという事も減りました。

ここ最近は芝質の回でも触れた通り馬場の変化どんどん時計が速くなっていく傾向があり、こういった古い牝系は以前ほど活躍馬を送り込めなくなっています。

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ツイートしたらバズった社台スタリオンステーションにて何か話しているようなトウカイテイオーとメジロマックイーン(撮影は子供の頃の私なので下手)。なおヘッダの春天の写真も私撮影のスペシャルウィーク。

■日本の古い血統を救うのはスピード種牡馬の血

2011年に解散となったメジロ牧場は、メジロと名前が付けば在来牝系かそれに次ぐ古い牝系で、血統表にメジロメジロと繋がるためメジロの牝系とも言われます。その古い血を受け継いできた牧場は、逆を言えばそのせいでスピード化の時代に対応できず解散になってしまったとも言えます。

そこで現れるのはグローリーヴェイズという馬。生産したのは解散したメジロ牧場を専務が買い取り、ノーザンファームから経営や技術支援や馬主クラブとの提携などで支えられる形となったレイクヴィラファーム。
一昨年の春天の惜しい2着馬で、その後香港のG1を勝つなど今も中長距離で活躍しています。この馬の牝系は初の牝馬3冠馬メジロラモーヌに辿り着きます。

通常春天は京都競馬場の開幕2週目に行われているため馬場状態がよくスピードが出やすい上に、3~4コーナーの下り坂からゴールまで平坦な最後の800mをどれくらい速く走れるかが肝心。
なので長距離戦ではあるもののスピードを要し、普通の在来牝系の馬だったらそこに対応できず上位に来れないというのが今の血統予想。しかし注目したいのはグローリーヴェイズは母父がダート短距離馬のスウェプトオーヴァーボードという点。父ディープインパクトは母方の良い所も活かす種牡馬なので、母父のスピードと牝系のスタミナを併せ持つ現代ステイヤー。故に一昨年の春天でも非常に高い評価をすることができ、惜しい2着となりました(当時のfanbox記事で◎にして、▲◎△で万馬券まで当てています)。
そしてその後、香港ヴァーズというステイゴールドも勝った海外G1も圧勝しました。
伝統と革新の合わさったレイクヴィラファームの馬は、ウマ娘でメジロ一家ファンになった方々にはぜひ注目して頂きたいですし、中長距離では要チェックです。

なお、今年の春天のメンバーでの在来牝系は1番人気の6枠12番ディープボンドが該当(生産は村田牧場)。セレタ系という牝系です。
母父キングヘイローという事でウマ娘で育てた事のある方はスタミナ面で苦労してるであろうと思いますし、そんな血なのに長距離なんで走れてるの?と思われそうですが、それよりもずっとこの牝系の血がスタミナ色を濃くしています。
また前走の阪神大賞典は雨が降っての道悪馬場。
そういう馬場も得意とするのがいかにも在来牝系の馬です。

ただディープボンドにはグローリーヴェイズほど速い血は入っていません。
キングヘイローという馬は純粋な短距離馬という血統ではなく、現代では特にパワーを伝えます。
その辺が予想にどう影響してくるか、という所で今年は阪神での代替開催、また天気の事なども関わってきます。
ちなみにですがディープボンドの父キズナは、前回の阪神競馬場開催の勝ち馬ビワハヤヒデと同じ牝系というのも面白い所ですね。

■阪神春天に必要な要素は…?

さて、私はこのように近年の京都開催春天の血統傾向はスピード要素、高速馬場適性の要素も必要としっかり掴めていたので、
昨年の春天は1,2,3着をfanbox記事で◎、▲、○と評価、かつこの3頭を抜けて評価するので厚く買うと記載し、3連複は135.0倍、3連単を552.0倍という万馬券に対し金額を多く入れる事ができました(ただの自慢)。

もともと京都競馬場を得意としていたので改修が本当に悲しいんですが、
気持ちを切り替えて阪神競馬場になっての特徴というのをしっかり想定して買っていきたい。

現在の阪神芝3200mは松籟ステークスという条件クラスの1レースでしか使われていません。その勝ち馬ディアスティマも登場しますが、そこをどう評価すべきなのかも大事なところ。

以下、予想になります。
どうしても一段回内容は濃くなります。
普段完全マニア向け(かつ他のレースも有り)な予想記事をfanbox(月額510円)に有料掲載しているので、こちらも有料化(単記事200円)する事をご容赦ください。

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