仲間とか絆とか怖い
子どもの頃から、やたら距離感の近い子どもが苦手でした。
(自分も子どもなのに)
女子グループにも属したくなかったし、ヤンキー集団とは目を合わさないようにして生きてきました。
(絡まれたくない)
転職するときは「アットホーム」の匂いが漂ってこないところを一生懸命探しました。
(それは今も)
すごく近付いてくる
許可無しに肩を抱いたり頭を撫でたりする
ずけずけ個人情報を探ろうとしてくる
やたら仲間であることを強調する
お揃いのものを身につけようと促してくる
家族・友だち・恋人なんだから…と言い募る
そういうの、なんかやだ、なんか怖い
と感じて、可能な限り避け続けてきました。
なぜでしょう。
わたしが元来ベタベタした人間関係を好まず、人と関わるのがあまり得意じゃないからかな、と思っていました。
でも、ここのところ、そういった関係を好まないそもそもの理由が分かってきたように思います。
強固な結びつきがあるということは
それ以外を敵と見做すということだから。
ご経験はありませんか。
昨日まで優しかったクラスメイトに
急に突き放されたこと。
観光客と分かった途端
余所者扱いされたこと。
グループを抜けたら
挨拶もされなくなったこと。
告白を断ったら
身に覚えのない酷い噂を流されたこと。
仲間や身内をこよなく大事にするということは、敵に転じたら容赦なく攻撃することと同義なのではないか、と思うのです。
今まで仲間だと思っていたものがそうではないと分かったとき、強い結びつきや執着があればあるほど、人は激しく手の平を返します。
可愛さ余って憎さ百倍、というやつです。
わたしは、そういうのが怖い。
仲間と、そうでないものの境目が怖い。
だったら最初から「よく知らないけどまあまあ感じがいい人」くらいのポジションでいたいと思うのです。
「みんなと一緒」を好んで、少しでもはみ出していると不安、という人は、アットホームの病に蝕まれやすい気がします。
かく言うわたしもそうだったから。
ランドセルは、みんなと同じ「赤」が良かった派だから。
でも、人と違っても構わない、悪口を言われても別にどうでもいいや、と覚悟を決めれば、集団から外れても実は大して怖くなどありません。心配していたことのほとんどは、起きません。
「あの人は変わっているけど、まあ悪い人ではないよね、たぶん」くらいの位置で、ちょうどいい距離を保ちつつ、引き続きフワフワと漂っていきたいと思う今日この頃です。
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