電話での会話

今日も、一日に数回だけの電話
それでも残された時間で繋がる貴重な電話
電話してくれて、ありがとう。

これ以上の治療は難しいと言われて
病床から上手くスマホのメールも打てなくて
電話しか繋がる手段がないのに
精一杯電話で
何を食べたとか、今日は看護師さんの
誰々が来てくれたとか
他愛のない話をしてくれることが、
今はとっても貴重過ぎて、
掛けてくれた電話を拾う度に
涙が溢れるのを
電話が終わるまで堪えてる。

今日天気は良かったよ
飼ってるうさぎ達は元気だよ
お昼何か食べる事出来た?
こんな手続きしておいたよ
出来るだけ病気の話をしない様に
それ以外の話を見つけようとするけれど
離れられない事実が変わる事は無くて
心が折れそうになる。

二人で縁側で、お茶をすすりたいね。
いつもそう言ってたね。
最後の時に一人にしないで
そうも言っていたね。

今叶えられるのは、
先に旅立って一人にさせる事は無くなった
それだけかな。
悲しいね。

体の事だから
長く生きていたらどうなったかなんて
解らないけれど、
残されてしまう気持ちと
離れたくない、消えたく無いと言う気持ちと
どっちが悲しくて、辛いのかな。

明日会いに行く予定だったのに、
行けなくなってしまったね。
後どれ位、
時間は残されているのかな。
離れたく無いって言ってくれていたのに
ごめんね。

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