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嫌われ者のカメムシ(幼き友との再会)14

嫌われ者のカメムシ(幼き友との再会)13は
以下のURLから参照ください。

主に登場する動物、人物
・からだが真っ白のカメムシ「シロ」
・人間の女性17歳「ココミちゃん」
・生物学者 「シン教授」
・ココミの男子同級生「レンセイ」
・大物政治家「大仁田サイゾウ」
・シマリス「ピピ」
・ナナホシテントウ「テン」


森を出たココミとレンセイは、サイゾウとシン教授の研究施設が森から10キロメートル離れた場所にあることを発見しました。二人はその知らせに心を重くしました。

「こんなに近くにあったなんて…」

施設の周りには多数の警備員が配置され、厳重なセキュリティが施されている様子が見て取れました。ココミはサイゾウが祭壇の石を調べている際に落としたであろう施設の図面を手に入れ、警備の配置をチェックしました。

「これだけの警備がいれば、簡単には入れないわね…」

研究施設の内部では、不老不死の研究が着々と進行していました。しかし、シロだけでは不十分であることが明らかになり、もう一匹の不老不死の虫が必要だという結論に至りました。

「もう一匹…?」

シン教授は研究データを詳しく見ながら、必要な生物を洗い調べていました。サイゾウはその情報を手に、何やら裏で動き始めているようでした。

「シロだけではないのか…」

ココミとレンセイは施設に侵入する計画を立てましたが、施設のセキュリティの厳しさに直面し、二人だけの力ではどうにもならないことを思い知ります。

「力を合わせなければ…」

二人は森に戻り、森の生き物たちに協力を求めることにしました。ピピとテンも再び彼らのもとに現れ、力を貸してくれることを示しました。

「ピピ、テン、みんな、力を貸して!」

森の生き物たちは一丸となり、ココミとレンセイの計画に協力し始めました。シロを助け出すため、そして森を守るために。

「森が私たちを助けてくれる…」

ココミたちは地元の人々と共に、研究施設に侵入するための新たな計画を練りました。その結果、森の中に隠された古いトンネルを使うことにしました。

「このトンネルなら、気づかれずに施設に入れるかもしれないわ。」

トンネルを進んでいくと、彼らは研究施設の裏口に辿り着きました。しかし、ここにも警備員がいて、警戒は変わらず厳しかったのです。

「ここから先は慎重にいかなければ…」

レンセイは夜の暗闇を利用して、警備員たちを混乱させるプランを提案しました。ピピとテンはそれぞれの役割を引き受け、作戦を開始しました。

「みんな準備はいいか?」

夜が深まる中、作戦は静かに進行しました。ココミとレンセイはトンネルから施設内に潜入し、シロがいるであろう実験室を目指しました。テンは空から研究施設の構造などを情報収集。ピピは小さな体と足の速さを利用してココミたちより前に歩き誘導かかりです。

「この先にシロがいるはずだよ。」

施設の内部は予想以上に複雑な構造で、多くの実験室が連なっていました。二人は壁に耳を澄ませ、シロの鳴き声を探しました。

「シロの声が聞こえるかな?」

ココミとレンセイはシロの鳴き声に誘われるように、ある実験室の前で足を止めました。扉の隙間から覗くと、中には多くの科学者が忙しく動いていました。

「あれがシロを囲む実験チームか…」

二人は扉を開けようと試みましたが、セキュリティコードがかかっていました。レンセイはポケットからシステムを解除できるスマートフォンを取り出しました。

「これで開けられるかもしれない。」

レンセイがスマートフォンを扉のセキュリティシステムに接続すると、幸いにもコードが解除され、扉が静かに開きました。

「よし、入った!」

二人は実験室に忍び込み、慎重にシロの居場所を探しました。やがて、一つのガラスケースに、シロが閉じ込められているのを発見しました。

「シロだ!」

シロはケースの中で動けずにいましたが、ココミたちを見つけると、目を輝かせて近づいてきました。

「大丈夫だよ、シロ。今、君をここから出すからね。」

しかし、その時、施設のアラームが鳴り響きました。ココミとレンセイはアラームの原因を特定しようと急ぎました。

「何が起こったんだ?」

アラームの原因は他の実験室で起こった事故でした。ココミとレンセイはその混乱を利用して、シロをケースから解放しました。

「早く、この混乱の間に!」

シロを解放したココミたちは、彼を連れて施設からの脱出を試みました。しかし、出口にはすでに警備員が集まり始めていました。

「脱出するには、もっと別の道を探さないと…」

ココミはシロをポケットに隠し、レンセイと共に施設の裏側へと回りました。そこには、緊急時に使われる隠し扉があることを、レンセイが思い出しました。

「ここだ、この扉から出られるはずだ。」

ココミたちは隠し扉を見つけ、中から扉を開けようとしましたが、そこには厳重な鍵がかけられていました。レンセイは再びスマートフォンを使い、扉のロックを解除しました。

今日はここまで。
次回はまさかの展開になります。

画像はAIでの作成したテンになります。

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