酒場

男が俺にグラスを差し出した

だが俺は気が進まない

別にその男が嫌いな訳じゃない

気の良い奴なのだが

価値観や習慣が違い過ぎるのだ

それに隣に座っている

女も気にくわない

この店のナンバーワンらしいが

俺の好みとはかけ離れている

奴はまた

トカゲの入った酒を俺にすすめた

それを俺はチビリとすする

今度は隣の女が

えたいの知れない塊を

俺の口元に差し出した

仕方なく俺はそ

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「なんでそんなことするの」

「なんでそんなことするの」

なんで?どうして?わからない、

いそいで自分のもっている辞書をひく。
しかしどのページにも載っていない。
その瞬間、焦燥感にかられて
それこそ特に理由はないけれど、
きもちがわるいから聞いてしまう。

「なんで、そんなことをするの?」

でもこの会話はたったひとことで終わる。

「あなたと私はちがうから」

とってもシンプルなはなし。

「他人だから」に

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作品を読む、観ることで得られる刺激

こんばんは、柳川陽向です。
最近、世間はなんだか色んなニュースが舞い込んできてばたばたしていますね。一つ一つしっかりと見て、考えて、自分の意志だとか考えはしっかりと持っていこうと思う今日この頃です。

さてそれでは今日も書いていきます。

【更新記録】
・140字小説@Twitter
 『親友』更新

 
『誰かの救いの形』更新

【日記】
本日、『天気の子』を観てきました。
ネタバレになってしま

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第二章 - 二人の王子5

神父は少し手を広げて押すようにアサとネズミを部屋の外に出し、扉の前で待機していた衛兵たちに、二人を食堂まで連れていくように指示する。
「すみません、お腹が痛いので、少しお薬みたいなのいただけません?」
 アサはそっと左手をあげて神父に言う。
「ここ、病院ですよね?」
「今すぐ、ですか?」
「ものすごく痛くて、さっきから」
 神父は少しの沈黙の後、「あとで食堂にお持ちしますので」
「わたし、あなたと

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自業自得なのはわかっているけど、苛立ってしまうのは仕方ないことなのだと思う

「俺はこんな感じに書いたんだけどさ。難しくて、一時間半くらいかかった。
めっちゃ調べてやったんよ。」

そう言って彼は、スマホで撮った課題レポート用紙の写真を見せてくる。
そうだ、そういえばこんなレポートだった。先週の授業でレポートの目を通した時の光景が、記憶の奥からはっきりと蘇ってくる。同時に、ああ、僕は今彼に少し見下されている。優劣を感じさせられている。そう思って、苛立つ。好きな授業の課題をす

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喧嘩と僕と私

私は僕と私喧嘩した。

理由?
それは
私の職場の人からもらったお土産を僕が食べないと言ったから。

僕はすごく食べ物を気にする人で、体に悪いものは一切食べない。

職場の人が最大限に気にして買って来てくれたのに、食べないと言ったから私がブチ切れた。

しょーもないが、なんだかんだ別れるってとこまでいった。

もう会話を全然覚えてないぐらいしょうもない。

最終的に
お互い眠くなって仲直りした。

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そのうち必ず青空に

学校は夏休みに入りました。
「なんだか もう初秋みたいだなぁ。」

今日も曇り空で涼しい風が吹いています。
「でも止まない雨はないからね。」
もうすぐ梅雨明けのようです。

こざるカフェは昼下がりです。
時々、営業でこの辺りに来た時に
寄ってくれるお兄さんが
食後のコーヒーを飲んでいます。

「いつも物静かだけれど、今日は違うよね。」
「うん。心の中で泣いている感じだよ。」
皆、うんうん頷きます

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ありがとうございます! こちらのバナナ、サービスです(*^^*)

ある小さな教会

国境の町 バスク
ピレネー山脈の麓に
小さな教会が建っていました

年老いた牧師が一人
毎朝5時に教会を磨き
お祈りをして
静かに暮らしていました

その教会の特徴といえば
天井に星空と天使の壁画が描かれていて
昼でも美しい夜空の下で
祈ることができました

牧師はその天井画が大好きでした

ある日 礼拝を終えると
牧師は教会にある部屋へ戻って
長い長い 眠りにつきました

数日後
牧師を見送るた

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土曜日

土曜日
.
青空なのに憂鬱を感じる予定のない土曜日
煩悶を繰り返しながら見つめる液晶画面
もしも僕の想いを直訳するなら「君に会いたい」
どうにか翻訳して君の読みやすい文章に
.
素っ気なくなり過ぎぬように 下心が見えぬように
チェック項目が多い君に宛てた文章
ひとつひとつクリアして書きあげたはずなのに
どうにも素っ気ない気がするのは、なんでだ
.
「ご飯食べに行こう」なんて気軽に誘えない僕だ
きっ

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