君と僕の10日間
俺は西村○○、なにも取り柄のない”ただの高校生”
今日俺はただいつもの日常のルーティーンと同じ帰宅をしようとした、しかし………
??)ちょっと待ってくれへん西村君?
○○)え?
俺はそっと後ろを振り返った
そこにはクラスのマドンナの田村保乃さんがいた
○○)あの、なにかご用ですかね田村さん
保乃)保乃のこと覚えてるん?
○○)クラスメイトなんで……それで、なんの?
保乃)そうやそうや‼️あのさ、もし良かったらでええんやけど……
保乃)10日間だけでいいから、保乃の彼氏役になってください‼️
数分、俺の思考は止まった
○○)あの、なに言ってるのか全く分からないんですけど?
保乃)だ、だからな?10日間だけ彼氏役に……
○○)だからそこ、なんで俺なんですか?
保乃)西村君やと、納得してやってくれそうかなって
○○)今までならそうしましたけど、あの……俺たち今高3で卒業まであと10日ですよ?
保乃)そ、そうなんやけど……ウチな?高校卒業したら政略結婚することになって、保乃やりたいお仕事とか出来ひんねん……
○○)でも、それは将来的であって……
保乃)それが、”10日間は相手と同棲しなあかんルールやねん”
○○)同棲したくないからと、10日間俺は貴女の彼氏役として一緒にいてご両親に諦めてもらい晴れて貴女は自由となると?
保乃)そうそう‼️さっすが西村君、理解早いね‼️
○○)はぁ………(仮にも本気っぽいし、やるしかないか……まぁ、マドンナだし?一応気にはしてたしな)
○○)分かりました、明日からでいいんですよね?
保乃)ありがとう西村君‼️君に頼んで正解やったわ‼️
○○)と、とりあえず連絡先///
保乃)おっ、そうやね‼️はいどうぞ
俺は彼女のLINEを貰いスグ打ち込んだ
保乃)なぁ、これは?
○○)10日間のスケジュールです、今のうちに決めておけば後が楽なんで
保乃)西村君……じゃなくて○○君はやっぱり凄いね‼️
○○)それじゃあ今日は練習として一緒に帰りますか
保乃)うんそうしよ〜‼️
帰り道
保乃)でも、こうして君とじっくり話すん初めてや
○○)そうでしたっけ?
保乃)そうやで?ウチやって君ともお話したかったし
○○)俺と………(可愛いすぎるやろ)
保乃)あと、よそよそしいの無しやからね?
○○)え?あ〜うん、分かった……よ
保乃)もしかして、ウチの話すんドキドキするん?
○○)ま、まぁ……少しだけ
保乃)そ、そうなんや///と、とりあえず明日からよろしくな‼️
1日目 水族館
保乃)お待たせ○○君‼️
○○)い、いや……俺もさっき来たんで
保乃)ホンマに?それじゃあ行こっか‼️
館内
保乃)○○君、見てみて‼️ペンギンやで‼️
○○)いいですよねペンギン
保乃)○○君は、可愛いの好きなん?
○○)普通ですよ?でもまぁ……可愛いと言うことあるなら保乃さんが適任だと思います
保乃)ウチが可愛いやなんて、○○君もそういう褒め言葉してくれるんやね///
○○)ま、まぁ一応彼氏なんで……
保乃)やっぱり優しいな(こんなことされたらドキドキするやん……)
2日目 映画館
保乃)映画館、○○君もいいチョイスするやん‼️
○○)そうですか?とりあえずなにか観たいやつあります?
保乃)ん〜、これかな‼️
その時、彼女が指していたのはホラー映画だった
○○)観れます?
保乃)に、苦手やけどその……君となら観れるかなって
○○)そ、そうですか……
3日目 遊園地
保乃)なぁなぁはよ行こ‼️
○○)そんなに急ぐと転びますよ笑
保乃)え〜?じゃあ○○もこっち来ればええや〜ん
○○)分かりましたから笑
保乃)でも、ホンマにいいん?
○○)何がですか?
保乃)ほとんど○○君が払ってくれてるやん?保乃何にも出来てへんから……
○○)良いですよ、俺は貴女が楽しんでる姿さえ見ればハッピーですから
保乃)そんなこと言われたら……惚れてまうやんか///
○○)そ、そうですか///
4日目 学校体育館
保乃)でも知らんかったなぁ〜
○○)え?
保乃)保乃、○○君がバスケ出来るなんて知らんかった
○○)まぁ、ある程度ならですけど笑
保乃)ふ〜ん、はいこれ
○○)ありがと保乃
保乃)あ、やっとタメになった‼️
○○)えっそう?気のせいじゃない?
保乃)気のせいちゃうって笑
○○)気のせいだよ笑
保乃)やっぱりなってるって‼️素の姿がそれやな?
○○)違うよ笑(昔の癖、まだ残ってたか……)
5日目 温水プール
○○)残り5日か………(なんか寂しいな)
保乃)お待たせ○○君‼️
○○)‼️(き、綺麗……)
保乃)そんなジロジロ見んとってーや恥ずいやん///
○○)あ、ごめん‼️つ、つい見蕩れてて……
保乃)ホンマに?ふふっありがとーな。(なんか○○君の為に頑張って良かった気がする……)
保乃)なら、入ろ?
○○)う、うん……
男子1)なぁあのデカパイの女子可愛くね?
男子2)ほんとだ、口説きに行かね?
○○)ちっ、こっち見てんじゃねぇよ‼️
男子)ヒィー(>ω<ノ)ノ
保乃)○○君?どないしたん?(なんか怒っとる?)
○○)保乃のことエロい目で見てたから威嚇してただけだよ
保乃)なんか怖かったけど?
○○)あ〜いや、こんな感じでやれば見ないかなぁ〜って(´∀`)アハアハアハハハハ
保乃)ふ〜ん、護ってくれてありがと♡
○○)いえいえ(あっぶねぇ……ついつい本性出すところだった)
6日目 温泉
電車内
保乃)温泉か〜、保乃久しぶりかもしれん
○○)俺もですよ
保乃)それで、なんで電車なん?
○○)せっかくなので、住んでる街ではなく違うところで温泉に浸かるのもいいんじゃないかなと
保乃)そこまでしてくれるんや……(○○君と居るとなんか落ち着く……)
その時保乃は俺の腕にしがみついた
○○)保乃?
保乃)君にだけ特別、今はこうやってくっつきたいの
○○)そ、そうですか(胸‼️胸当たってるて‼️)
7日目 植物園
保乃)自然を体験?
○○)うん、自然を見ながらのデートもアリかなって
保乃)確かに、こういうのもなんかアリやね‼️
○○)良かった
散歩中
○○)1つ聴いてもいい?
保乃)なんなん?
○○)保乃はどうしてその政略結婚が嫌なの?女の人って結婚することにさえ幸せでしょ?
保乃)相手が保乃より歳上のおじさんっていうのと、あと変態やから嫌ってのもあんねんけど
○○)けど?
保乃)保乃には好きな人がおんねん
○○)好きな人?(俺じゃない人か、なんか羨ま……)
保乃)中学の時やねんけどな?金髪で、ブルーアイの瞳の背中に虎の刺青のあるウチと歳近い男子やねん
○○)ブルーアイ?(おいおい、待て待て‼️それって……)あの、もしかして青藍中学の制服着てませんでしたその人
保乃)そうやけど……もしかして知り合いなん!?
○○)う、うん……(知り合いっていうか本人ですけど!?)
俺は元々帰国子女で、ロシアと日本のハーフでもあって瞳はブルーアイで金髪だ。だから中学の時はそのせいかいつも喧嘩売られ返り討ちにしてた、刺青は日本のヤクザに憧れていてシールで誤魔化していたのだ
保乃)そっか、知り合いなんか〜……なんか保乃たちって運命なんかもしれやん
○○)そ、そうですか(もし、彼女が今でも待ってるなら……)
俺は心の中である決心が着いていた
彼女に俺の過去を明かすと
そしてこの後俺たちは美術館、公園とあっという間に日が過ぎて行った
10日目、動物園待ち合わせ
保乃side
保乃)○○君遅いなぁ〜(それにしてもあの日以来かな)
最終日、ウチと○○君は動物園に来ていた
保乃)それにしても、○○君と居るとウチは……(やっぱりうちは彼の事……)
??)あ、いたいた保乃ちゃん♡
保乃)く、久住さん……
久住茂雄、ウチより10歳上に30代半ばの人で女の人をよく弄ぶ最低な男
久住)お母さんから聴いたよ?彼氏さんいるんだってね?
保乃)え、えぇだ、だから‼️
久住)でーも、今うち君をさらってあんなことやこんなことして口実作っちゃえば彼氏さんとはおさらばできるよねぇ〜?
保乃)い、いやや……辞めて‼️
??)おい、俺の彼女になにしようとしてんだ?
久住)ん?
保乃)えっ、君は‼️
ウチの目の前に現れたのは、金髪でブルーアイの瞳、背中には虎の刺青のあるあの男の子だった
久住)君がこの子の彼氏?
??)あぁ、なんか文句でもあんの?
久住)もちろんあるさ、僕のフィアンセを取らないでもらいたいね‼️
??)あっそ、けど悪ぃけどさ……
その時彼は私を寄せて
??)この女は俺もんなんだわ、欲しければ力づくで奪ってみろよ
久住)ちっ、覚えてろよ〜‼️
そう言って久住は走って去った
保乃)あ、あの……ありがとうございました‼️
??)無事で良かった………
保乃)あ、あの‼️
??)どうしたの?
保乃)私、昔貴方に助けもらったんです……この動物園で
??)うん、覚えてるよ
保乃)そ、それで……私あの時から貴方の事がずっと好きでした‼️
??)ありがと、でもでしたってことは……
保乃)はい、今はその……本気で向き合いたい人がいるんです‼️
保乃)その子は、ウチが無理やりなお願いしても快くOKしてくれる優しい人で、なによりウチの為に頑張ってくれて……ウチのこと守ってくれるかっこいい人なんです‼️
??)………
保乃)そんな彼と過ごしていくうちに、ウチはその子が好きなったんです。貴方に助けてもらった御恩は忘れません、けどウチはそれとは別に西村君って人が好きなんです、大好きなんです‼️
保乃)だ、だから……その
??)ふふっ、分かってるよもちろん
保乃)えっ?
その時、彼の顔は笑顔だった
??)この姿で会うのは久しぶりだね、保乃
保乃)えっ、なんでウチの名前を?
??)分からない?俺だよ西村○○だよ
保乃)えぇ〜‼️○○君!?
○○)だから言ってんじゃん、俺だって
保乃)で、でもいつものあれじゃ?
○○)俺、実はハーフでさ……この金髪はもちろん自毛だし染めてない、この瞳も母さんがロシア人だからその受け継いでるんだ。虎の刺青はヤクザに憧れてたからシールなんだ
保乃)じゃ、じゃあウチはずっと初恋の人と?
○○)うん、俺もあの時聴いてびっくりした
保乃)な、なんで黒髪に?
○○)喧嘩売られたくないからね、瞳もカラコンで誤魔化してたし
保乃)そうなんや……
○○)それで、告白の件だけど
保乃)あ、えっとその………どう言ったらええんやろ💦
○○)俺も、君といるうちに保乃の事ばかり考えてて
保乃)え?それって……
○○)俺も、保乃のことが好きだよ。
保乃)ほ、ホンマに?
○○)うん、俺と付き合って?NOは受け付けないから
保乃)う、うん///
○○)…………うん、やっぱり予定変更‼️
保乃)えっ?
○○)あの野郎に保乃を取らせない為にも、”口実作っちゃおっか?”
保乃)へ?
○○)もしかして、保乃は俺とずっと居るのイヤ?
保乃)えっと、大切してくれるなら////
○○)それじゃあ……行こっか?
この後2人がどうなったかは皆様のご想像にお任せします
~完~
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