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ズッコケおっさん5人組 慰安バカンうっふん珍道中〜和歌山編〜その1・序章

いやぁ。若い時は楽しかった、なんて世間で良く聞くセリフだけれど、50才を目前にしてなんなら今が人生で1番楽しい。そしてそれがさらに加速している。これは自信を持って言える。

以前にもこのnoteで触れたかもしれないが、仲間たちと河内音頭と江州音頭を中心とした5人組アヴァンギャルド即興音楽バンド《あすか一座》をやっていて、ギタリストでもあり店主のタコちゃんがやっている橿原神宮前にあるニュー喫茶ポルカドットの休業日の夜に月一で集まり、音楽セッションの会《ポルカハウス》をやっているのだけれど、最近はこの5人でお祭りで演奏したりライブイベントで演奏したり露出度が少しずつ上がってきている。

アヴァンギャルド即興セッションバンド《あすか一座》左から著者、たるたる、庸平、健、タコ

メンバーは河内音頭の歌い手であり、頼れるリーダーにして年々ビートたけし化してきているお笑い怪獣おっさん《たるたる》

そしてエロ詩吟の名人と思いきや江州音頭の歌い手でありエロロマンティックおっさん《どストライク健》

音頭ギターはもちろんロックでブルースな音までなんでも来いの、いつも起きてるか寝てるか分からない最年少陰キャおっさん《タコちゃん》

たまに手が阿修羅のごとく10本ぐらいに見える恐るべしグルーヴを産み出す太鼓バカ一代おっさん《庸ちゃん》

そして最年長にして自分でも具体的に何担当なのか分からないわたくし、宇宙人おっさん《みろく》

の5人で《あすか一座》なのである。

そしてこの度、昨年のギャラでどどーんと慰安旅行に行こうと言うことになったのである。
集まれば常に笑いが生まれ続けるこの5人が1泊で旅行に行くなんてのは、行く前からすでに面白いのが明らかなのだ。面白いに決まってる。万が一アクシデントがあったとしても、もはやそれすら面白エピソードに変えてしまう力がこの5人にはあるのだ。そうなのだ。

2年前にこのメンバーで日帰り伊勢旅行に行った時もそれはもう面白くて、いまだに思い出しただけで面白さがフラッシュバックするほどなのだ。なにが良いってツアーバスよろしく車1台におっさん5人がぎゅうぎゅうに乗り込んでわいわいきゃっきゃやるのだから、面白さが狭い空間に充満して破裂しそうなぐらいのグルーヴが生まれるのだ。

だから旅が決まってから待ち遠しくて仕方がなかった。それがついにその時が来たのである。

今回のメインは和歌山のサウナの聖地《二ノ丸温泉》の貸し切りサウナ小屋で極上サウナ体験をすることだった。僕はどちらかと言うとサウナ否定派のほうではあるのだが、この5人で行くのだからとにかく楽しもうということで即OKした。

そして遂に旅行当日がやってきた。
節分の翌日、日曜日の午前9時に近所の健ちゃんの家にみんなで集合の約束だったので7時に起き、昨晩に用意した着替えなどをリュックに詰め、同じく昨晩焙煎したコーヒー豆とコーヒーセットもカバンに詰め集合場所に向かった。珍しく昨夜から朝にかけて降っていたであろう雪がまだ道に残っていた。翌日は雨の予報だったから傘も持って行った。

美しい朝

すでにタコちゃん以外のメンバーが集まっていて、雑談しているとしばらくしてタコちゃんが到着した。いよいよ珍道中がはじまるのだ。道中どんなことが待っているのか、わくわくしていた。

そして車に荷物を載せていざ出発という頃になってチラッと目に入ったサウナバッグを見て僕は思いだした。たるたるに言われていたサウナには海パンを持って来てと言う言葉を!そしてみんなに確認するとなんとびっくり!全員忘れて来ていたのである。言った本人すらも!そしてタコちゃんに至っては、なに?海パン?などと完全に初耳な感じなのである。こいつハナから聞いてねぇな人の話。

自分でも直前まで海パンを持って行くのをずいぶん気をつけていたはずなのに、それにも増して全員が忘れるなどそんな事がありえるのだろうか?完全にアホなのである。アホのおっさんの集まりなのである。この緊張感のなさ。それがあすか一座なのだ。

海パンを忘れたことにも気づかず旅の安全祈願お祓いで楽しげなおっさんたち

というわけでいきなりのアクシデントに見舞われたわけだが、奇跡的に健ちゃんの家から普通の短パンを含む5人分の海パンが出てきて一同ほっと胸を撫で下ろし、いざ出発ということになった。

つづく。

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